2018 Fiscal Year Annual Research Report
Role of IL-10 on phenotypical change from RA to SLE using FcgRIIB-deficient mice
Project/Area Number |
16K09907
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
天野 浩文 順天堂大学, 医学部, 准教授 (50318474)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | SLE / モデルマウス / IL-10 |
Outline of Annual Research Achievements |
FcγレセプターIIB(FcγRIIB)欠損(B6.FcγRIIB-/-)マウスは、SLAM ファミリー遺伝子異常と組み合わさることで関節リウマチ(RA)を自然発症する。このマウスに、Toll様受容体7(TLR7)の重複が存在するYaa(Y-linked autoimmune acceleration)遺伝子を導入し、FcγRIIB-/-Yaaマウスを作製したところ、RAは発症せず、全身性エリテマトーデス(SLE)に類似した腎糸球体腎炎を呈した。この結果からその原因となる脾臓サイトカインの変化を調べたところ、FcγRIIB-/-マウスと比較してFcγRIIB-/-Yaaマウスでは、IL-10 とIL-21のmRNAの発現が有意に増加していることが判明し、特にIL-10 において顕著であった。 我々は、SLEモデルマウスとRAモデルマウスの疾患特異性決定においては、IL-10が重要な鍵となっている可能性を考えた。SLEモデルであるFcγRIIB-/-Yaa マウスとIL-10欠損マウスを交配させることにより、IL-10をヘテロで欠損するFcγRIIB-/-IL-10+/-マウス、FcγRIIB-/-IL-10+/-Yaa マウスの作製に成功した。これらのマウスから、IL-10をホモで欠損するFcγRIIB-/-IL-10-/-マウス、FcγRIIB-/-.IL-10-/-Yaaマウスを作製を試みたが、それらのマウスはどのストレインにおいても生後まもなく死亡する結果となった。我々は、SLEの自然発症モデルマウスのFcγRIIB-/-Yaaマウスに対して、IL-10の阻害作用を有する抗IL-10抗体投与によるIL-10の抑制実験を行った。その結果、蛋白尿減少効果は認めず、死亡率減少効果も認めなかった。以上よりこのSLE疾患モデルにおいてはIL-10抑制の治療効果は認めなかった。
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Research Products
(12 results)
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[Presentation] 日本人集団における全身性エリテマトーデスおよび 全身性強皮症とGTF21遺伝子多型との関連2018
Author(s)
横山望,川崎綾,松下貴史,古川宏,近藤裕也,松本功,草生真規雄,天野浩文,長岡章平,瀬戸口京吾,永井立夫,島田浩太,杉井章二,岡本亨,千葉実行,末松栄一,大野滋,片山雅夫,右田清志,河野肇,長谷川稔,藤本学,田村直人,髙崎芳成,橋本博史,佐藤伸一,住田孝之,當間重人,竹原和彦,土屋尚之
Organizer
日本リウマチ学会総会・学術集会
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