2016 Fiscal Year Research-status Report
強皮症難治性臓器病変克服に向けた発症前治療標的の同定
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16K09909
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
白井 悠一郎 日本医科大学, 医学部, 助教 (70528801)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 強皮症 |
Outline of Annual Research Achievements |
強皮症患者では発症4年以内に、皮膚硬化だけでなく、肺、心臓、腎等の諸臓器において正常組織が障害・構造改変した病変が発症する。しかし、すでに完成している病変は可逆性が乏しく、未だ有効な治療手段がない。そこで、発症早期に着目し、臓器病変が発症する前に挙動し、治療標的となる分子を探索することを目的とした。我々は以前、強皮症の血管病変(手指潰瘍や肺動脈性肺高血圧症)発症前から血漿pentraxin 3濃度が高値になっていることを見出した。今回は一時点ではなく、経時的変化に主眼を置いている。これをレイノー現象発症までの超早期強皮症と、臓器病変発症前の早期強皮症について研究することとした。分類基準を満たす早期強皮症37例を対象に、観察期間内に手指潰瘍を発症した9例と未発症の28例を対象に分けて、血漿pentraxin 3濃度とその標的分子であり、血管新生因子である血清FGF2濃度をELISA法にて測定した。2群間で両分子ともベースラインに差は見れらなかった。Pentraxin 3は両群とも期間内で有意な変化は見られなかったが、FGF2は、手指潰瘍発症群で有意に発症時に上昇していた(p = 0.036)。これは、FGF2が病変形成に寄与したというよりも、組織を修復すべく局所から産生亢進している可能性の方が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
早期強皮症患者の研究は進行中であるが、超早期強皮症患者については、リクルートが当初の想定よりも時間がかかっており、ホームページや講演で情報発信に努めている。
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Strategy for Future Research Activity |
超早期強皮症患者がここにきてようやく近隣医療機関や院内他診療科から集まりだしており、患者検体の収集を始めたところである。
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Causes of Carryover |
2016年度に研究対象患者の検体収集に時間を要し、一部で遅れが生じている。そのため、消耗品として使用予定の研究費の一部を2017年度に繰り越した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
元来、本年度に実施予定であった実験に消耗品として用いる。
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