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2016 Fiscal Year Research-status Report

ビオチン代謝によるアレルギー性気道炎症の制御メカニズムの解明

Research Project

Project/Area Number 16K09958
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

櫻井 美佳  東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 非常勤講師 (80508359)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywordsビオチン / 花粉症 / Cry j1 / 水溶性ビタミン
Outline of Annual Research Achievements

近年、アトピー性皮膚炎、掌蹠膿疱症、関節リウマチおよびクローン病などの慢性炎症性疾患において、血清ビオチン値の低下やビオチン投与による症状の改善が報告されている。しかし、ビオチンがどのようにアレルギー性疾患の発症に関与するのか、そのメカニズムには不明の部分が多く残されている。そこで、本研究では、花粉症モデルマウスおよびヒト由来鼻粘膜あるいは肺上皮細胞における炎症誘導モデル系により、ビオチンによるアレルギー誘導の制御機構の解明を目指す。
まず、花粉症モデルマウス系の確立のため、7~11 週齢のBALB/cにアジュバンドを用いず、精製スギ花粉抗原 Cry j1 の鼻腔への局所感作を実施した。具体的には、1ugあるいは5ugのCry j1 を1 週間おきに3 回点鼻投与し感作を成立させ、チャレンジとして3 週目より0.2ugあるいは1ugのCry j1 を7 日間連続投与した。最終投与後、10分後に鼻かきの回数を10分間計測することにより症状を評価した。さらに組織学的な検討として、鼻腔部分の病理切片に対してLuna 染色を施し好酸球数を計測するとともに、血清中の抗Cry j1 IgE及びIgG1量を測定した。感作有り無し、及びチャレンジ有り無しの4群を比較することにより、評価を実施した。
また、ヒト由来初代培養細胞におけるビオチン除去培養系の確立のため、あらかじめストレプトアビジン結合アガロースビーズとの混合によりビオチンを吸着除去した培地を用いた培養系を確立した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

鼻腔への抗原投与の条件検討(麻酔の有無など)に時間を要した。さらに花粉症モデルマウスの表現型および分子病理学的な評価を行ったところ、感作による影響が予想より弱かったため、投与する抗原の量、頻度について再検討が必要となった。

Strategy for Future Research Activity

今後、早急にモデルマウス系を確立し、ビオチン含有あるいはビオチン除去AIN-76 標準飼料による花粉症の症状、および好酸球数、Cry j1特異的抗体の生成などへの影響を調べる。また、並行して、in vitro系としてヒト肺由来初代上皮細胞の炎症モデルにおけるビオチンの有無の影響についても研究を進める。

Causes of Carryover

花粉症モデルマウス系の確立に時間を要したため、ビオチン含有・不含試料を用いた飼育による比較を実施することができなかったため。

Expenditure Plan for Carryover Budget

早急に花粉症モデルマウス系を確立し、本年度に実施できなかったビオチン含有・不含試料を用いた飼育による発症の比較を実施する。両者に差が見られた場合には、ビオチン不含試料による飼育に対して、飲料水にビオチンを添加するビオチン療法モデルを試行する。

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Published: 2018-01-16  

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