2019 Fiscal Year Research-status Report
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16K10011
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
渡辺 祐子 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医員 (40610671)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市村 幸一 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 分野長 (40231146)
中野 嘉子 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 特任研究員 (00796005)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | BRAF V600E / Liquid Biopsy / digital PCR法 / BNA Clamp法 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初の予定であった毛様細胞性星細胞腫の検体収集が順調にすすまなかったため、まずは神経膠腫のBRAF V600E変異を髄液より確認することに研究目標を変更させていただいた。 具体的には、BRAF V600E変異がある脳腫瘍患者の凍結髄液より QIAamp Circulating Nucleic Acid Kit を用いてCell Free DNAを抽出し、Sensitivity DNA Kitを用いて計測し存在を確認した。 尚、陽性コントロールとして他のBRAF V600E陽性脳腫瘍のctDNAを準備し、陰性コントロールとしては他の同変異陰性脳腫瘍のctDNAを準備した。 患者髄液より抽出した。cfDNABridged Nucleic Acid(BNA) Clamp BRAF Enrichment Kit Val600を用いることで、低濃度のBRAF V600E変異でも配列を確認できた。Digital PCRは、QuantStudio 3D digital PCR Master MixとTaqMan dPCR Lquid Biopsy Assay detecting BRAF V600Eを用いて検出した。BNA Clamp法での最適濃度を確認するために、濃度を数種類QuantStudio 3D digital PCR systemとQuantStudio 3D Analysis Suite Cloud Softwareを用いて解析した。 以上、脳腫瘍患者髄液のcfDNAを用いて、digital PCR法とBNA Clamp法の両者で、BRAF V600E変異検出できた。dPCR法に加えてBNA Clamp法も併せて実施することで、複数の評価法を得、偽陽性のリスクを減らせるという利点があるうえ、BNA Clamp法ではdPCR法とは異なり配列を確認できる利点があると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概要で説明した点について、現在論文作成中である。今後は毛様細胞性星細胞腫をはじめとする他の神経膠腫等についても、がん腫を拡大していきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
今回確立したdigital PCR法とBNA Clamp法については、他の変異もしくは、他の神経膠腫を中心とした他の脳腫瘍の髄液検体の解析でも応用できると考えられ、次策を検討中である。
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Causes of Carryover |
腫瘍検体数の不足のために計画が遂行できず、次年度使用額が生じた。今後は論文化し、また他がん腫についても今回の方法を参考にして髄液からの各種変異を確認したい。
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