2017 Fiscal Year Research-status Report
心筋緻密化障害の病態解明-胎児発症例に焦点を当てて-
Project/Area Number |
16K10063
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
小澤 綾佳 富山大学, 附属病院, 診療助手 (40596540)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市田 蕗子 富山大学, 事務局, 学長補佐 (30223100)
廣野 恵一 富山大学, 附属病院, 助教 (80456384)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 胎児 / 心筋症 |
Outline of Annual Research Achievements |
今回の研究の目的は、遺伝性心疾患である心筋症を胎児期に発症する胎児の本邦での予後を調査し、その診断基準を確立し、予後不良 因子を抽出、新たな治療戦略につなげることである。子宮内胎児死亡が多いと考えられるこの心筋症においては、胎児期の診断、治療 を請け負う全国の主要施設に、調査を広く行うことが必要である。 また、心筋症の診断は、胎児期には容易ではなく、広く心筋症として症例を集め、さらにそのうちから心筋緻密化障害を抽出する。さ らに、次世代シーケンサーを用いて心筋緻密化障害が疑われる胎児に対して遺伝的診断を行うこと、マウス胎児血からiPS細胞を作成 し治療の効果を検討するのが研究の最終目的である。 平成28年度には胎児期発症の心筋緻密化障害の臨床像の全国調査をおこなった。 全国の小児循環器修練施設を含む、胎児心エコー外来を標榜している131施設に、一次アンケートを往復はがきで送付し、症例の有無 、2次調査に参加可能かどうかを確認した。その段階では、返答が50%に満たなかったため、FAXによって再度1次調査の確認を行い、 最終的に70%を超える施設からの返答をいただいた。二次調査では、匿名化した胎児心エコー画像、胎児心筋症発症週数、症状、出生 前、後、最終受診日の検査データや予後を確認するため2次調査参加可能な26施設にDVD、2次調査票を送付した。その結果回収が終了し、結果解析を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
胎児期発症心筋症の全国調査が研究の母体であるが、その2次調査施設からの回答、データがそろい、実際の解析着手しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
集積した症例から、胎児期発症心筋症の臨床的特徴、エンドポイントを死亡または心移植としたときの予後不良 因子の抽出を行う
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Causes of Carryover |
全国調査は終了したが、その解析と心筋症遺伝子検査に費用が発生するため。
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