2018 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of the targeted NGS panel and the associated immune factors-test system for SRNS
Project/Area Number |
16K10066
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
庄野 朱美 関西医科大学, 医学部, 研究員 (10535066)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群 / 遺伝性腎疾患 / 次世代シークエンサー |
Outline of Annual Research Achievements |
背景:ネフローゼ症候群(NS)は、腎糸球体濾過障壁構造の破綻により、高度蛋白尿、低アルブミン血症および全身性浮腫を主徴とするで、小児NS有病率は12-16/100,000人である。小児特発性NS(INS)の約90%はステロイド治療で寛解し予後良好であるが、約10%はステロイド抵抗性(SRNS)で、巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)の病理像を示し、免疫抑制療法で反応不良の場合、約40%が末期腎不全へと進行する。 目的:小児SRNSは約30%が糸球体上皮細胞の遺伝子変異が主因とされ、また、INSの発症には、糸球体透過性亢進因子、サイトカイン、自己抗体など多くの病態と相関性を示す液性因子が報告されてきている。このように小児SRNS発症には、遺伝学的機序と免疫学的機序の二つの機序が関与していることから、本研究は、全国レベルで小児特発性SRNSの遺伝子解析と発症に関与する液性因子の解析、およびその作用機序の解明を行い、発症機序に基づく、検査体制の整備を目指すことを目的とする。 方法:1)倫理委員会による研究計画承認後、全国医療機関から先天性・乳児NS、およびSRNS症例の臨床検体を収集し、臨床データベースの構築を行う。2)既知SRNS・FSGS責任遺伝子(43-49遺伝子)のエクソンおよびエクソン-イントロン境界領域を対象とした疾患パネルの作製と、次世代シークエンサーを用いたターゲットリシークエンスを行う。 結果:2018年度までには219症例を解析し、67症例で責任遺伝子を同定した。2016-2018年度において、NPHS2遺伝子の変異症例はなく、欧州・米国との人種差を示唆する遺伝子であることを裏打ちする結果となっている。また、2017年度以降は、寛解導入を一度でも認めた症例は解析から除外した結果、同定率は30%以上で推移している(2016年度26%)。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Clinical spectrum of male patients with OFD1 mutations.2019
Author(s)
Sakakibara N, Morisada N, Nozu K, Nagatani K, Ohta T, Shimizu J, Wada T, Shima Y, Yamamura T, Minamikawa S, Fujimura J, Horinouchi T, Nagano C, Shono A, Ye MJ, Nozu Y, Nakanishi K, Iijima K.
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Journal Title
J Hum Genet.
Volume: 64(1)
Pages: 3-9
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Strong Association of the HLA-DR/DQ Locus with Childhood Steroid-Sensitive Nephrotic Syndrome in the Japanese Population.2018
Author(s)
Jia X, Horinouchi T, Hitomi Y, Shono A, Khor SS, Omae Y, Kojima K, Kawai Y, Nagasaki M, Kaku Y, Okamoto T, Ohwada Y, Ohta K, Okuda Y, Fujimaru R, Hatae K, Kumagai N, Sawanobori E, Nakazato H, Ohtsuka Y, Nakanishi K, Shima Y, Tanaka R, Ashida A, Kamei K, Ishikura K, Nozu K, Tokunaga K, Iijima K.
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Journal Title
J Am Soc Nephrol.
Volume: 29(8)
Pages: 2189-2199
DOI
Peer Reviewed
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