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2016 Fiscal Year Research-status Report

動脈管筋収縮制御タンパク質のリン酸化解析とメタボロミクス解析

Research Project

Project/Area Number 16K10077
Research InstitutionTokyo Women's Medical University

Principal Investigator

竹内 大二  東京女子医科大学, 医学部, 助教 (40328456)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 羽山 恵美子  東京女子医科大学, 医学部, 非常勤講師 (00349698)
中西 敏雄  東京女子医科大学, 医学部, 特任教授 (90120013)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywords動脈管 / メタボロミクス / ヒートショックタンパク質 / リン酸化
Outline of Annual Research Achievements

本年度は、動脈管酸素刺激時のメタボロミクス解析を、肺動脈を対象として実施した。分析に必要な試料量は、30-40mg 程度であることから、計6匹の妊娠21日目のラットから計66匹の満期胎仔を得、動脈管(計29.9 mg)及び主肺動脈(計28 mg)を冷生理的食塩液中で採取し、酸素(95%O2-5%CO2)刺激を与え、液体窒素で急速凍結し-80℃で保存した。質量分析法によるメタボローム解析は、キャピラリー電気泳動(CE)と質量分析(MS)による水溶性イオン性物質の同定と定量を行った。CE-MS はエネルギー代謝などによって変動する水溶性イオン性物質の分離に有効な手法である。
肺動脈より動脈管において、目的ピークの面積値を内部標準物質の面積値(x試料量)で除した相対面積値の比として2以上を示したものは、カルニチン, グルタミン, Isethionic acid,Toluic acid, パントテン酸であった。1.5以上を示したものは、hypotaurine, Acetylasparatic acid, NADPH divalent, アセチルカルニチン, Spermidineであった。パントテン酸はCoA合成に用いられる。カルニチンは脂肪酸をミトコンドリア内部に運搬する。脂肪酸はβ酸化を受け酢酸にまで分解され、生成したアセチルCoAはクエン酸回路を通じてエネルギーに転換される。アシルCoAはカルニチンと結合しアシルカルニチンへと転換される。アシルカルニチンはミトコンドリア内部に運搬され、アシルCoAへと転換される。フリー体のカルニチンは細胞質に戻る。このように解釈すれば、満期胎仔の動脈管は、肺動脈に比べて、アセチルCoAを中心としたエネルギー産生能が高いと推定された。
また、動脈管に発現する低分子量ヒートショックタンパク質のリン酸化の研究のための試料の調製はすでに進めており、電気泳動・ウェスタンブロッティング・リン酸化の検出作業を近く開始したい。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

今年度は、ラット満期胎仔の動脈管と肺動脈についてメタボロミクス解析を実施し、興味ある結果を得ることができた。本知見はまったく新規のものであり、これからの研究の方向に大きな示唆を与えるものと考えている。
また、動脈管に発現する低分子量ヒートショックタンパク質のリン酸化の研究のための試料の調製はすでに進めており、電気泳動・ウェスタンブロッティング・リン酸化の検出作業を開始できる状態である。

Strategy for Future Research Activity

ラット満期胎仔の動脈管と肺動脈についてメタボロミクス解析の結果から、満期胎仔の動脈管は、肺動脈に比べて、アセチルCoAを中心としたエネルギー産生能が高いと推測された。この仮説をさらに証明するために、エネルギー代謝・産生に関わる遺伝子群の発現の違いをまず検討したい。
動脈管に発現する低分子量ヒートショックタンパク質のリン酸化の研究のための調製済みのタンパク質試料の解析作業を開始したい。

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Published: 2018-01-16  

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