2018 Fiscal Year Annual Research Report
Functional analysis of iPS cell-derived cardiomyocytes with hereditary cardiomyopathy
Project/Area Number |
16K10080
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
勝部 康弘 日本医科大学, 医学部, 准教授 (20246523)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤尾 見春 日本医科大学, 医学部, 助教 (60350112)
星野 レイ 日本医科大学, 医学部, 助教 (20637821) [Withdrawn]
上田 美希 日本医科大学, 医学部, 助教 (20741010) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | iPS細胞 / 遺伝性心筋症 / 心筋細胞 / パッチクランプ / 電気生理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
<最終年度(2018年度)に実施した研究の成果> 2018年度では研究課題2のMED64システムを用いて「電気生理学的機能解析」を行った。拡張型心筋症患者のiPS由来心筋細胞をMEDプローブの微小電極上に播種した。iPSC-心筋細胞は数時間で接着し、次第に自発収縮運動が同期し拍動が安定に継続するようになった。MED64システムによりDCM患者iPSC-心筋細胞のFP(Field potential)波形(QT間隔に相当)をきれいに記録することができた。DCM患者のFPDcF値(平均358.9±34.8)は、健常者のFPDcF値(平均291.6±134.2)に比べて長い傾向がみられたが、2標本t検定では有意差は検出されなかった(t値0.1763, p>0.05)。DCM患者iPSC-心筋細胞にβ受容体作動薬であるイソプロテレノールを添加したところ、BPM値は10 microMまで増加したが、それ以上の濃度では減少した。一方、FPDcF値は濃度依存的に減少し、薬剤を洗浄すると定常状態における値に戻った。本結果からイソプロテレノールがこのDCM患者のQT幅を縮小する可能性が示唆された。 <補助事業期間全体を通じて実施した研究の成果> 研究課題lは遺伝性心筋症患者からiPS由来心筋細胞の作成すること、研究課題2は作成したiPS細胞由来心筋細胞の電気的特性を検討すること、である。 補助事業期間(2016~2018年度)を通じて、1歳女児の拡張型心筋症患者(トロポニン I3 遺伝子(TNNI3)のエクソン5にc.235C>T (p.Arg79Cys)の変異)より、iPS由来心筋細胞の作成を行うことができた。作成した心筋細胞の電気生理学特性をMED64システムで検討した。検討した特性は十分とは言えず、遺伝性心筋症患者の不整脈のメカニズム、心機能に迫ることはできなかった。
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Research Products
(1 results)