2018 Fiscal Year Annual Research Report
Studies on pregnancy maintenance mediated by fetal and endocrine factors
Project/Area Number |
16K10110
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
石本 人士 東海大学, 医学部, 教授 (10212937)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三塚 加奈子 東海大学, 医学部, 助教 (00514639)
東郷 敦子 東海大学, 医学部, 講師 (20408024) [Withdrawn]
宮澤 昌樹 東海大学, 医学部, 客員講師 (30624572)
菅野 秀俊 東海大学, 医学部, 助教 (90631804) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 妊娠維持 / プロゲステロン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は胎児と内分泌因子が関与する妊娠維持・分娩発来機構の解明である。本年度は、機能的プロゲステロン(P4)減少機構に関与する可能性のある蛋白の一つであるdecorin(DCN)に着目し検討した。プロテオグリカンの一種でコラーゲンを安定させる働きのあるDCNは、P4により発現増強されることが子宮内膜症モデル細胞で知られる。またDCNは羊膜に高発現するが、分娩時の頸管近傍の羊膜では発現が減少することが報告されている。我々の検討では、FACS で単離した羊膜上皮細胞 と間質細胞の比較で、DCN mRNAは間質細胞で約3倍高発現していた。また妊娠中期に比べ末期羊膜において、DCN mRNA発現量は著明に減少していた。前年度までの検討で判明したように、羊膜では局所でのP4産生に関与するHSD17B2が高発現しているが、上皮細胞と間質細胞のDCN発現パターンはHSD17B2に類似していた。よって、妊娠末期の羊膜DCN発現減少は、局所のP4減少による可能性があるものと考えられた。またDCNは、妊娠中期の羊水中に豊富に存在する成長因子midkine(MDK)により正の発現調節を受けている可能性が、培養羊膜上皮細胞へのMDK添加による網羅的発現解析の結果から示された。DCN発現減少はコラーゲンの不安定化から卵膜の脆弱化や破水の契機になりうることが推測されることから、前期破水例などの早産関連病態における今後の研究の展開が期待された。
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Research Products
(4 results)