2017 Fiscal Year Research-status Report
自己免疫性水疱症発症におけるTh17細胞の働きの解明
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16K10141
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
岩田 浩明 北海道大学, 大学病院, 助教 (20397334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西江 渉 北海道大学, 医学研究院, 准教授 (20443955)
氏家 英之 北海道大学, 大学病院, 助教 (60374435)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 後天性表皮水疱症 / 7型コラーゲン / Th17細胞 / 経皮免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
①後天性表皮水疱症(EBA)マウスモデルを用いてTh17細胞の関与を明らかにする。 野生型マウス(C57BL/6)の7型コラーゲンをノックアウトしてヒト7型コラーゲンに置き換えたマウスをホモ接合性に樹立を試みていたが、新生マウスが捕食されることが続き絶滅したため樹立困難な状況に追い込まれた。そのため、当初の代用案として考えていた野生型マウスを用いてマウス7型コラーゲンを用いて免疫を行うことに変更して実施中である。従来のアジュバントを用いた皮下免疫法では、免疫後2-4週で抗体産生が良好に確認できている。一方、アジュバント無しのイミキモドで炎症を起こした皮膚に経皮免疫をする方法では、免疫後8週まで経過しても抗体産生は確認できない。イミキモドを塗布したマウスにアジュバントを加えて皮下免疫した場合には、イミキモドなしと比較して抗体価がむしろ低下している傾向にあった。経皮免疫では7型コラーゲンが自己抗原であるために免疫寛容の破綻が起こりにくい可能性を考えて、OVAで同様の実験を行ったがOVAに対する抗体の産生も現在のところ確認できていない。 ②7型コラーゲンの病原性部位のリコンビナントタンパクの作成。 HEK293細胞に7型コラーゲン遺伝子を導入を導入する方法では、十分なタンパク量が得ることが困難であったため、大腸菌による作成に変更した。当初の目的は、7型コラーゲンをヒト化したマウスにヒト7型コラーゲンで免疫を行う予定でいたが、マウスの樹立が全く進まないためマウス7型コラーゲンを作成した。こちらはすでに①の実験に免疫するために用いている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
7型コラーゲンヒト化マウスの繁殖が思うように進まず、世代交代ができずに絶滅に至った。再び精子保存からの交配のやり直しには時間がかかりすぎると判断した。そのため野生型マウスで研究を遂行することに変更して進めている。作成していたヒトCOL17リコンビナントタンパクは、予定通り作成できたもののマウスが絶滅したため、当初の目的に使用することはできなくなった。並行して進めていたマウスCOL17リコンビナントタンパク作成も順調にいっているため、こちらを用いてマウス実験は継続中である。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目計画は使用するマウスが変更になったことを除けばおおむね予想した進捗状況である。結果が想定した結果ではなため、最終年度に行う予定であった治療実験は2年目計画で実施予定である経皮免疫による抗体産生が成功するまで延期する予定である。 引き続き経皮免疫法を工夫しながら、抗体産生が得られる条件を模索する。具体的には、免疫回数の増加、イミキモド塗布の回数増加をまずは試みる予定である。また、MHCの異なる野生型マウスを用いて行うことを解決策として検討している。
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Research Products
(2 results)