2016 Fiscal Year Research-status Report
ex vivo培養増殖で得た皮膚浸潤T細胞による薬疹の原因薬剤同定法の確立
Project/Area Number |
16K10151
|
Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
藤山 俊晴 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (60402301)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 薬疹 |
Outline of Annual Research Achievements |
薬疹患者の皮膚浸潤T細胞培養方法および原因薬剤同定法の最適条件を検討している。 申請書では、平成28年度は、T細胞培養方法の最適化と、主要薬剤の毒性・薬効の評価を行う計画であった。平成28年前半までにT 細胞の培養方法はおおむね確立し、安定して培養増幅が行えてるようになっている。しかし、薬剤刺激時のIL-2の有無や血性の添加の有無、インキュベーションの時間などの条件は、一定していない。一部の薬剤では、免疫を特定の方向にシフトする可能性が示唆される結果を得ており、いわゆるアレルギー反応と異なる機序で、T細胞を活性化させてしまう可能性が示唆されている。 PBMC(末梢血単核球)との比較では、皮膚浸潤T細胞の培養細胞の方が明らかに強い反応を示すことが示されたが、末梢血単核球も同様に刺激培養すると、強く反応するようになる結果が、他施設より示されたため、皮膚浸潤T細胞がPBMCより優れた結果を導けるのかどうか、さらなる検討が必要である。 コマーシャルで施行可能なDLSTとの比較は、患者数が十分ではないため、まだ行えていないが、現在までのところ比較的良好な同定率が得られている。しかし、薬疹の病型によっても、従来のDLSTは陽性率が大きく異なることが知られているため、さらに症例を積み重ね、各病型で評価する必要があると考えている。 これまでに、皮膚浸潤T細胞を用いて原因薬剤の同定に成功した重症薬疹の症例を中心に、学会発表を行っている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
薬疹患者の受診数があまり伸びないため、サンプル数が少なく、また、条件の設定もあまり行えていないため。
|
Strategy for Future Research Activity |
症例を積極的にリクルートして、手技の確立と、多くの症例で原因薬剤の同定を試みて、最終的に成功率を従来の方法と比較する。
|
Causes of Carryover |
症例が少なく、使用する試薬が少なかったから
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
症例登録を増やし、昨年使用しなかった分も含めて使用する。
|
Research Products
(4 results)