2018 Fiscal Year Annual Research Report
Treatment for autoimmune skin diseases with B10 cells
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16K10153
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
藤本 徳毅 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (50378460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小笠原 一誠 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (20169163)
田中 俊宏 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (50188314)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 抑制性B細胞 / IL-10 / IL-35 |
Outline of Annual Research Achievements |
免疫抑制性機能を持つIL-10やIL-35を産生するB細胞の特異的な集団を同定するために、以前から検討を行ってきた。ヒト末梢血単核球を、in vitroで刺激し細胞内染色でサイトカイン産生と表面マーカーの検討をした。抑制性サイトカインを産生するB細胞に特異的なマーカーは同定することができなかったが、CD26陰性細胞の方が陽性細胞よりIL-10とIL-35を産生し、PDL1陽性細胞がIL-10を、PDL2陰性細胞がIL-10を多く産生することが判明した。糖尿病の治療薬であるDPP4阻害薬と水疱性類天疱瘡の関連が近年問題になっているが、DPP4とCD26はB細胞では同一分子であるため、DPP4阻害薬と関連した水疱性類天疱瘡患者6例と関連のない患者33名で抑制性B細胞に関する検討をした。血中のIL-10およびIL-35濃度と重症度の指標であるBPDAIには、有意な相関は見られなかった。また、抗体価やBPDAIは両群で有意な差はなかったが、末梢血中の好酸球数はDPP4阻害薬と関連した患者群の方が有意に低かった。皮膚病変部における組織中のCD26陽性細胞を検討すると、DPP4阻害薬と関連した患者群で有意にCD26陽性細胞が多いことが判明し、臨床症状の差に関与している可能性が示唆された。 B10細胞による治療のために、IgE抗基底膜モノクローナル抗体の作成を目指していたが確立できなかった。そのため、他の自己免疫性モデルを抑制性B細胞で治療することを考えた。マウスではIL-10産生B細胞はIL-21との共培養で数倍に増加すると報告されているが、ヒト末梢血、マウス脾臓細胞を用いてin vitroで種々の刺激で増やすことを試みたが、どちらもIL-21では治療に使えるほど十分に増やすことができなかった。
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