2017 Fiscal Year Research-status Report
核内受容体をターゲットとしたHDAC阻害剤の併用療法の開発
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16K10166
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
藤井 一恭 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 講師 (70452571)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 格 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 分野長 (30284061)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | HDAC阻害剤 / キナーゼ活性 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)belinotat、romidepsin、vorinostatの3種のHDAC阻害剤とHH、Hut78、MJの3株の皮膚T細胞リンパ腫の細胞株を用いて、HDAC阻害剤により活性に変化をきたす核内受容体レセプターがあるか解析を行ったところ、プロゲステロン受容体のある特定領域のチロシンキナーゼ活性が亢進していることが明らかになったので、本年度は主にプロゲステロン受容体に着目して研究を進めた。 プロゲステロン阻害剤であるmifepristoneは単剤では増殖抑制効果は示さないが、低用量のromidepsinと併用することにより増殖抑制効果を有意に亢進させた。そのメカニズムとしてはアポトーシスの増強作用であった。 2)RAR-related orphan receptor及びperoxisome proliferator-activated receptorに関して各々複数の作動薬を用いてHDAC阻害剤との併用効果があるか検討を行ったが、有意な所見は得られなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
HDAC阻害剤の併用療法のターゲットとなり得る核内受容体を同定し、併用療法のターゲットとなり得ることを示すことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は1)プロゲステロン受容体阻害薬によるHDAC阻害剤のアポトーシス亢進のメカニズムの研究を進める。2)ビタミンD受容体など、これまでに検討できていない他の核内受容体についても研究を進める。
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Causes of Carryover |
平成30年度で大量の細胞増殖抑制試験を行う見込みがあり、その費用に平成29年度分を充当する予定であるため。
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Research Products
(15 results)