2017 Fiscal Year Research-status Report
統合失調症発端者・両親のエクソーム解析に基づくリスク遺伝子確定と死後脳発現解析
Project/Area Number |
16K10185
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
渡部 雄一郎 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任教授 (90401744)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 統合失調症 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】統合失調症患者・両親トリオのエクソーム解析に基づいてリスク遺伝子を確定し、死後脳研究によりリスク遺伝子の脳内発現異常を明らかにすることが本研究の目的である。 【方法】本研究は、新潟大学および各共同研究機関の遺伝子倫理審査委員会で承認されている。対象者(必要に応じて代諾者)からは書面にて研究参加の同意を得た。現在までに統合失調症患者・両親トリオ128家系のゲノムDNAサンプルを収集している。前年度までに11家系、今年度は4家系、計15家系についてエクソーム・シークエンスを外部委託により実施した。具体的には、ゲノムDNAから作製されたエクソームライブラリーをHiSeq2000システムでシークエンスした。1) FBXO18遺伝子:2家系のエクソーム・シークエンスでFBXO18遺伝子を候補リスク遺伝子として選択した。次に、統合失調症患者96人を対象として、FBXO18遺伝子のタンパク質コード領域をリシークエンスし、稀な非同義変異を検索した。さらに、統合失調症患者1376人と対照者1496人を対象として、FBXO18遺伝子の稀な非同義変異と統合失調症との関連解析を行った。2) データ解析:これまでエクソーム・シークエンスのデータ解析も外部委託していたが、これを自施設で行うために必要なシステムの導入を試みた。 【結果】1) FBXO18遺伝子:エクソーム解析により、2家系に共通する候補リスク変異としてFBXO18遺伝子の稀なフレームシフト変異(L116fsX)を同定した。FBXO18遺伝子のリシークエンスにより、3個の稀な非同義変異(V15L、L116fsX、V1006I)を検出した。しかし関連解析では、これらの変異と統合失調症との有意な関連は認められなかった。2) データ解析:データ解析を行うためのシステムを導入した。しかし、出力データに不備があることが判明し、ソフトを追加するなどによる修正を図った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
エクソーム・シークエンスはこれまでに15家系を終えている。しかし、システムをスムーズに導入できなかったため、データ解析が滞っており、やや遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
統合失調症患者・両親トリオのゲノムDNAサンプルをさらに収集する。残る家系のエクソーム・シークエンスやデータ解析を進めていく。
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Causes of Carryover |
データ解析が行えず、新たな候補リスク遺伝子の同定に至らなかったため。残る家系のエクソーム・シークエンスやデータ解析を行うとともに、新たな候補リスク遺伝子が同定されればリシークエンスを行う。
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Research Products
(2 results)