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2017 Fiscal Year Research-status Report

ホスホジエステラーゼを標的とした精神疾患の新規治療法開発

Research Project

Project/Area Number 16K10198
Research InstitutionKurume University

Principal Investigator

黒岩 真帆美  久留米大学, 医学部, 助教 (20585690)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 西 昭徳  久留米大学, 医学部, 教授 (50228144)
首藤 隆秀  久留米大学, 医学部, 講師 (70412541)
大西 克典  久留米大学, 医学部, 助教 (10626865)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywordsホスホジエステラーゼ / ドーパミン / うつ病 / 統合失調症
Outline of Annual Research Achievements

DISC1遺伝子変異に加え、生後の環境要因が表現系に与える影響を精査するため、環境エンリッチメントな飼育条件(身を隠せる小屋を飼育ケージ内に設置)、または、個別飼育(ストレス環境)で飼育し、行動解析並びに生化学的検討を行った。行動解析としては、新規環境摂食抑制試験、尾懸垂試験、新規環境における自発運動量の測定を行い、生化学検討としては、ドーパミンD1 受容体シグナル関連分子やPDE 活性をはじめとした細胞内シグナル伝達の解析を行った。
野生型マウスにおいて、エンリッチメント環境下で飼育していたマウスを多頭飼育群と個別飼育群に分け、歯状回スライスにPDE4阻害薬であるrolipram付加を行ったところ、多頭飼育群ではPKAシグナルが増強したが、個別飼育群ではPKAシグナルは減弱していた。一方、従来の飼育環境で飼育していたマウスでは、多頭飼育群と個別飼育群との間でrolipram付加によるPKAシグナルの変化に差は認められなかった。この結果より、コントロール群は、環境エンリッチメント条件による飼育を行うこととした。
行動解析の結果、個別飼育群では、野生型マウス及びDISC1遺伝子改変マウスともに摂食までの時間が延長したが、DISC1遺伝子改変マウスの方が幾分延長が短い結果が得られている。
この結果より、新環境における不安に対する応答の変化が生じている可能性が考えられる。
尾懸垂試験においては、野生型マウス及びDISC1遺伝子改変マウスともに同程度の無動時間の延長が見られた。今後は、他の不安の指標、認知機能の指標となる行動解析を追加する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

実験動物センターの移設に伴い、使用する遺伝子改変動物の繁殖の規模を縮小したため、必要な動物の確保が困難となり、多少の遅れが生じている。

Strategy for Future Research Activity

次年度は安定した動物の繁殖が可能となる見込みであることから、引き続き、精神疾患モデルマウスの作成および行動解析、生化学的・分子的解析を行う。
また、結果を基に精神疾患の治療ターゲットとして特定したPDE サブタイプの阻害薬を投与して治療効果を評価する。
さらに、走査型電子顕微鏡(FIB/SEM)を用いた神経細胞の3次元的形態解析を行うための条件検討および解析を行う予定である。

Causes of Carryover

理由:動物センター移設の影響で、実験動物の繁殖が思うように進まず、予定していた実験に使用する試薬等の購入を持ち越したため。
また、成果の発表も次年度に持ち越したために、次年度使用額が発生してしまった。

使用計画:遅れている実験と、成果の発表を次年度に予定しており、その費用として使用する予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2017

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 飼育環境が及ぼすストレス応答の変化2017

    • Author(s)
      黒岩 真帆美、杦山 慶太、首藤 隆秀、西 昭徳
    • Organizer
      第 70 回日本薬理学会西南部会

URL: 

Published: 2018-12-17  

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