2017 Fiscal Year Research-status Report
神経性無食欲症の脳内α7ニコチン受容体の症候学的検討
Project/Area Number |
16K10210
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
横倉 正倫 浜松医科大学, 医学部, 助教 (00529399)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
間賀田 泰寛 浜松医科大学, 光尖端医学教育研究センター, 教授 (20209399)
尾内 康臣 浜松医科大学, 光尖端医学教育研究センター, 教授 (40436978)
和久田 智靖 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (80444355)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 神経性やせ症 / PET / α7ニコチン性アセチルコリン受容体 |
Outline of Annual Research Achievements |
神経性無食欲症(Anorexia Nervosa: AN)は極度の低体重にて死に至る危険性が高い精神障害である。本学精神科講座ではANの低体重への栄養療法を確立して実践しているが、低体重の改善に伴ってANの精神症状が改善する群と改善せずに再び低体重となる群が見られる。ANの全般的な知的能力は健常者と変わらないが、注意力や記憶力、実行機能などの認知機能は健常者より低下していることから、これらの認知機能障害が精神症状と関連していると考えられる。最近、認知機能の制御に関係するα7ニコチン性アセチルコリン受容体(α7nAChR)の生体脳での計測がPositron Emission Tomography(PET)を用いて可能となった。そこで本研究では、低体重状態のANと体重が回復したANの脳内α7nAChRと精神症状の改善具合との関連を評価することでANの精神症状の理解を深め、治療法確立の一助とする。 年齢をマッチさせた女性をAN患者群と健常対照者群として各20名リクルートし、AN患者は本学精神科に入院して栄養療法を受ける。AN患者は低体重時と体重回復時にそれぞれ精神症状と認知機能の評価、α7nAChRのPET測定を行う(健常対象者の測定は1回のみ)。解析には、それぞれの結合能パラメトリック画像を作成して統計画像解析ソフトStatistical parametric mapping (SPM)を用いる。PETの測定結果から、脳内のα7nAChRの異常を示す脳部位と精神症状や認知機能障害との関連を同定し、ANの精神症状と認知機能障害に関連 するα7nAChRの関与を明らかにして、ANの精神症状の治療法確立に寄与する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
被験者の選定とPET測定の条件設定に時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
PET測定の条件設定が終了次第、速やかに被験者の選定に入る。
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Causes of Carryover |
被験者のリクルートが遅れているため、そのための金額が繰り越されている。
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Research Products
(3 results)