2017 Fiscal Year Research-status Report
磁気共鳴画像検査を用いたせん妄発症の予測とその薬理学的な予防法に関する臨床研究
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16K10245
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
車地 暁生 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (00251504)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | せん妄 / MRI検査 / 予測因子 / 術後せん妄 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度中は、当院心臓血管外科で、計画的な手術を受ける50歳以上の患者を対象として、本研究の説明を行い、研究への参加を求めて同意を得て、平成28年度と同様に研究を進行した。これによって、41名の患者から、研究参加の同意を得ることができ、全症例で頭部MRI検査を施行し、術前データを得ることができた。このうち3症例に関しては、平成30年度に入り、手術が行われる。この症例数は、平成28年の18症例と合計すると59症例に達し、最終的な目標数の約6割に達することができた。 手術後のせん妄の有無を評価し終えた56症例のうち、10症例(17.9%)において、せん妄が発症しており、研究開始前に予想した10~20%の発症率の範囲内にあることがわかった。 MRI検査情報に関しては、全ての症例で、3DT1に関しては、SPM-8によるデーター処理を開始しており、各脳部位の灰白質 および脳室の体積の計測も一部終了しており、DKIの解析も一部着手している。今後、80症例を超えた段階で、予備的なMRI検査情報の解析を行う予定である。 この際、先行研究で得られた結果との比較を行うだけでなく、さらに、本研究で初めて得られたDKI情報に関しても、せん妄群と非せん妄群との比較検討を行い、せん妄の発症に関連する脳部位が特定できるか、また、どのような変化であるかについても予備的な情報を得て行く。たとえ目標数に達しない段階でも、有意で重要な結果が得られた場合は、学会あるいは紙面上の発表に切り替えて行く方針である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成29年度中は、当院心臓血管外科で、計画的な手術を受ける50歳以上の患者を対象として、本研究の説明を行い、参加を求めた。これによって、41名の患者から、研究参加の同意を得ることができ、全症例で頭部MRI検査を施行し、術前データを得ることができた。このうち2症例に関しては、平成30年度に入り、術後のせん妄の評価を継続している。この症例数は、平成28年の18症例と合計すると59症例に達し、最終的な目標数の約6割に達することができた。本年度も、昨年度と同数の症例の参加が得られれば、当初の目標数に達することができる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も目標数である100症例を目指して、症例のリクルート行い、同意を得た患者の頭部MRI検査、術語せん妄の有無の評価を継続していく。 なお、80症例を超えた段階で、予備的なMRI検査情報の解析を行う。この際、先行研究で得られた結果との比較を行うだけでなく、さらに、本研究で初めて得られたDKI情報に関しても、せん妄群と非せん妄群との比較検討を行い、せん妄の発症に関連する脳部位が特定できるか、また、どのような変化であるかについても予備的な情報を得て行く。 もし、目標数に達しない症例数による解析結果においても、有意で重要な結果が得られるようであれば、学会および紙面上の発表の段階へと、研究を進行させて行く予定である。
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Causes of Carryover |
その他の内訳に入る頭部MRI器械の使用量が、今だに、会計処理されていないことが、残高が見かけ上多くなっていることの大きな原因である。 また、今年度は、コンピュータ関連で、支出を計画している。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Association studies of WD repeat domain 3 and chitobiosyldiphosphodolichol beta- mannosyltransferase genes with schizophrenia in a Japanese population.2018
Author(s)
Momoko Kobayashi, Daisuke Jitoku, Yoshimi Iwayama, Naoki Yamamoto, Tomoko Toyota, Katsuaki Suzuki, Mitsuru Kikuchi, Tasuku Hashimoto, Nobuhisa Kanahara, Akeo Kurumaji, Takeo Yoshikawa, Toru Nishikawa
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Journal Title
PLoS ONE
Volume: 13
Pages: e0190991
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Association of schizophrenia onset age and white matter integrity with treatment effect of D-cycloserine: a randomized placebo- controlled double-blind crossover study2017
Author(s)
Kazuo Takiguchi, Akihito Uezato, Michio Itasaka, Hidenori Atsuta, Kenji Narushima, Naoki Yamamoto, Akeo Kurumaji, Makoto Tomita, Kazunari Oshima, Kosaku Shoda, Mai Tamaru, Masahito Nakataki, Mitsutoshi Okazaki, Sayuri Ishiwata, Yasuyoshi Ishiwata, Masato Yasuhara, Kunimasa Arima,Tetsuro Ohmori, Toru Nishikawa
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Journal Title
BMC Psychiatry,
Volume: 17
Pages: 249-263
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Genetic and molecular risk factors within the newly identified primate-specific exon of the SAP97/DLG1 gene in the 3q29 schizophrenia-associated locus.2017
Author(s)
Akihito Uezato, Naoki Yamamoto, Daisuke Jitoku, Emiko Haramo, Eri Hiraaki, Yoshimi Iwayama, Tomoko Toyota, Masakazu Umino, Asami Umino, Yasuhide Iwata, Katsuaki Suzuki, Mitsuru Kikuchi, Tasuku Hashimoto, Nobuhisa Kanahara, Akeo Kurumaji, Takeo Yoshikawa, Toru Nishikawa.
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Journal Title
American Journal of Medical Genetics(Part B): Neuropsychiatric_Genetics,
Volume: 174
Pages: 798-804
DOI
Peer Reviewed
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