2018 Fiscal Year Annual Research Report
Suicide risk and auditory hallucination among patients with suicidal ideation
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16K10255
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
藤田 純一 横浜市立大学, 附属病院, 講師 (00533861)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 児童思春期 / 自殺企図 / 精神病症状 |
Outline of Annual Research Achievements |
児童思春期年代の自殺予防に資することを目的として自殺念慮を有する10-18歳の初診患者を対象に研究を行った。1)幻聴体験および幻視体験が自殺関連事象とどの程度関連するかを横断研究によって明らかにした。921名の初診患者を対象に解析を行った。結果として、幻聴体験を経験しているものは126名(13.7%)、幻視体験を経験しているものは132名(14.3%)であった。幻視体験は自傷行為、自殺念慮、自殺計画といった企図に至る前の段階の精神不調と関係していた。一方、幻聴体験は自殺企図と関連しており、同じ精神病体験でもその関連の仕方に差異がみられることが明らかになった。2)2017年9月より初診時に抑うつ状態を呈した患者の血液サンプルを100例を目標に収集し、幻聴体験の有無と幻聴体験の質、さらに1)で自殺関連事象との関連が明らかになった幻視体験と成人領域で報告されているCCKAR遺伝子、FOXP2遺伝子、BDNF遺伝子、COMT遺伝子多型との関連を明らかにする予定であったが、現在までに収集できているサンプルが62例にとどまっているため解析が実施できていない。今後数か月で症例登録を完了した上で、解析を実施する予定となっている。3)2017年6月より横浜市立大学附属病院、横浜市立大学附属市民総合医療センター、神奈川県立こども医療センターを初診した患者のうち、初診時点から2週間に自殺企図をしたことがあると問診票で回答した患者を現在までに15例特定し同意取得の上で併存する幻聴体験および幻視体験、自殺関連事象の変化につき4週後、12週後、24週後の経過を観察している。初診時に幻聴体験を経験しているものは1例、幻視体験を経験しているものは2例であった。4週後に幻聴体験を経験しているものは2例、幻視体験を経験しているものは3例、12週後、24週後も同様で一部の例で精神病症状は持続した。
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Research Products
(4 results)