2019 Fiscal Year Annual Research Report
Investigating the rate of recovery in schizophrenia and the factors which promote or inhibit recovery in real world.
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16K10259
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
渡邊 由香子 帝京大学, 医学部, 講師 (00709727)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池淵 恵美 帝京大学, 医学部, 教授 (20246044)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 統合失調症 / リカバリー / 精神科デイケア / 認知機能 / 社会機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
統合失調症の重要な治療目標であるリカバリーがどの程度みられるか、過去のデイケア利用者の実態調査を実施した。リカバリーと精神症状の改善、実世界での客観的な生活の回復、対人関係や社会的役割の改善、自己価値観やセルフスティグマなどの主観的体験等の諸側面の関連についても面談調査にて検討した。 <実態調査>デイケア開始から5年以上経過した統合失調症圏(ICD10,F2)の患者163名を利用開始時点によって5群に分け、5年ごとの社会生活や症状回復の程度を後ろ向き調査した。デイケア開設当初に利用した群を除く第1~4群のいずれにおいても、デイケア利用開始時と比較して、全ての調査時点で、GAFは50点台から60点台、CGI-Sは4点台から3点台へと有意に変化し、症状や生活の障害が軽度と判定された。この結果から、デイケア利用開始後ほぼ20年にわたり、当初の5年の間に症状及び生活障害の面で改善が見られ、それが維持されることが示された。改善と並行して、就職した人の割合は第1群~第4群に共通してデイケア利用開始後に増加していた。障害者の法定雇用率増加の影響により、第1群では他の群と比べて、最低賃金以上を得ている者の割合が高かった。住環境では、時点を追うに従って単身生活の割合が増加し、社会的自立と共に親の老齢化が考えられた。婚姻している者は少数であった。第1~4群の間で非定型抗精神病薬を主剤とする割合が大きく変化したが、その後の経過は群による有意な差異は見られなかった。 <面談調査>デイケア利用経験者計70名(当事者42名、家族28名)からデータを取得した。パーソナルリカバリー達成度は、精神疾患一般患者(Chiba et al.,, 2010)と同程度であった。臨床症状重症度(PANSS)・認知機能(BACS-J)・社会的機能(SLOF)は、パーソナルリカバリーとそれぞれ負・負・正の関連を示した。 4
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Research Products
(2 results)
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[Presentation] Personal recovery and associated factors among psychiatric day treatment center users with a diagnosis of schizophrenia spectrum disorders in Japan2019
Author(s)
S. Kanata, A. Miyo, T. Kaneda, Y. Fujieda, A. Inagaki, K. Sato, N. Hatsuse, Y. Watanabe, M. Suga, N. Anzai, E. Ikebuchi
Organizer
7th European Conference on Schizophrenia Research (ECSR)
Int'l Joint Research