2016 Fiscal Year Research-status Report
PET/MRによるエストロゲン依存性腫瘍の受容体発現と酸化ストレスの関連性解明
Project/Area Number |
16K10345
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
辻川 哲也 福井大学, 高エネルギー医学研究センター, 准教授 (30380033)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 浩幸 福井大学, 学術研究院医学系部門, 准教授 (20301202)
森 哲也 福井大学, 高エネルギー医学研究センター, 助教 (40397287)
吉田 好雄 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (60220688)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | エストロゲン受容体 / 酸化ストレス / PET/MR |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は計31件のF-18 FESを用いたエストロゲン受容体PET/MR検査を施行した(内訳は婦人科腫瘍29件、乳癌多発転移2件)。腫瘍の鑑別やホルモン療法の適応決定に役立っただけでなく、病理組織の免疫染色が得られた症例ではエストロゲン受容体の発現とF-18 FES集積はがよく相関していた。特にF-18 FDG PET/MRも行った10例では腫瘍局所の表現型(受容体発現と糖代謝)の評価に役立った。 一方、酸化ストレスを反映するCu-ATSMに関しては、これまでのCu-62 ATSMに代わり半減期の長いCu-64 ATSMを使用することになった。Ni-64を院内小型サイクロトロン(EclipseRDS HP/RD, 11 MeV, Siemens)にてプロトン照射し得られたCu-64を精製し、基質となるATSM/DMSO溶液を加え標識反応を行いCu-64 ATSM製剤とした。この製剤について、3ロット試験を行い、院内品質基準を満たしていること、およびマウスを用いた急性毒性試験で異常が認められなかったことを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまでに他施設から合成キットを提供されていたCu-62標識ATSMに代わり、Cu-64標識のATSMを用いることになったため、合成試験や安全性評価に時間を費やした。
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Strategy for Future Research Activity |
エストロゲン受容体PET/MRに関しては引き続き臨床PET/MR検査を続ける。Cu-64標識のATSMの使用に関しては本年度で安全性試験などが終了したため、学内の医学系研究倫理審査委員会の承認を経て次年度の臨床PET/MRへと進む予定である。
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Causes of Carryover |
酸化ストレスPETに関して、本年度は新しいCu-64 ATSMの合成試験と安全性試験等に費やした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
来年度はCu-64 ATSMによる臨床PET/MRを行う。
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Research Products
(4 results)