2017 Fiscal Year Research-status Report
生体肝移植後の脈管吻合部狭窄難治症例に対する生体吸収性ステントの臨床応用
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16K10347
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Research Institution | Kyoto College of Medical Science |
Principal Investigator |
柴田 登志也 京都医療科学大学, 医療科学部, 教授 (60162632)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 生体肝移植 / 吻合部狭窄 / 胆管狭窄 / 門脈狭窄 / 肝静脈狭窄 / 生体吸収性ステント / フレキシマカテーテル |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度も、平成28年度に引続き胆管用の留置カテーテルであるフレキシマドレナージカテーテルを使用して基礎実験を行った。フレキシマドレナージカテーテルは先端が可溶性物質で作られており、生体内では数時間で溶解し、管腔内に留置したカテーテル先端部に大きな開存径が得られる。以下の基礎実験を行なった。 1. [方法] ウシ肝臓(n=4, in vitro)を用いて右肝静脈本幹を露出、フレキシマカテーテルを挿入し、ヨード造影剤を用いてX線透視下肝静脈造影を行い、右肝静脈径を計測した。さらにフレキシマカテーテルを肝内右肝静脈末梢まで進める。次に生理的食塩水で門脈を還流しながら3時間~4時間カテーテルを留置。その後再度カテーテルからX線透視下肝静脈造影を行い、右肝静脈径を計測した。次に肝臓を剥離し組織を検索した。[結果] 全例でフレキシマカテーテル先端部は溶解していた。右肝静脈は開存、カテーテル先端部の肝静脈径は挿入前後で平均3.5mm、4.7mmと増大した。 2. [方法]雑種ブタ(n=1)を用いてin vitroの実験を行なった。全身麻酔下に大腿静脈からシースカテーテルを挿入、X線透視下に4-Fr血管造影カテーテルで右肝静脈を選択、造影を行う。右肝静脈の直径を計測。続いてフレキシマカテーテルを右肝静脈に挿入、先端をできる限り末梢に挿入する。3時間に再度右肝静脈造影を行い、肝静脈の開通状態を確認、フレキシマカテーテル挿入前後の右肝静脈径を計測する。その後組織を検索、右肝静脈の開存状態を確認した。[結果] フレキシマカテーテル先端部は溶解していた。右肝静脈は開存、カテーテル先端部の右肝静脈径は挿入前後で3.2mm、3.2mmと著変なかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の目的は生体肝移植後の再発を繰り返す難治性胆管吻合部狭窄、肝静脈吻合部狭窄、門脈吻合部狭窄について生体吸収性ステント導入を試みることである。 しかし生体吸収ステントについては、アボットステントは国内で製造販売が承認され治験が行われたが、冠動脈疾患以外の疾患への適応はなく動物実験には使用し難い状況である。またレメディーステントも同様に基礎実験には使用し難い。 平成29年度も平成28年度に引続きフレキシマドレナージカテーテルを用いて基礎実験を行なった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度はアボットステント、レメディーステントなどの生体吸収ステントが動物実験に使用可能となれば、雑種ブタを用いてin vivoの実験を行なう。当初の研究プロトコールにのっとり雑種ブタを用いて、先進麻酔下に開腹し肝外胆管を結索開放し上記ステントを胆管内に挿入、その後肝臓~胆管の組織を検索して胆管の開存状態を確認する予定。
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Causes of Carryover |
(理由) 生体吸収性ステント(アボットステント / レメディーステント)が平成29年度中に動物実験に使用し難い状況であったため、生体吸収性ステントを用いた基礎実験が進んでいない、そのため消耗品費の一部未使用が生じた。 (使用計画) アボットステント / レメディーステントなどの生体吸収性ステントが実験に使用可能になった段階で動物実験を行う。in vivo実験は当初の研究プロトコールにのっとり雑種ブタを用いて胆管に対する実験を行う。
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Research Products
(3 results)