2018 Fiscal Year Annual Research Report
Basic study of the damage of conception abilities to the gonad immature male by low dose radiation exposure
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16K10386
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
宇野 隆 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (30302540)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
根本 未歩 (渡辺未歩) 千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (50568665)
金澤 亜希 千葉大学, 医学部附属病院, 医員 (50738979) [Withdrawn]
齋藤 正好 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任研究員 (80118885)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 性腺 / 放射線被ばく / 不妊 / 妊孕性 / 担子菌抽出物 |
Outline of Annual Research Achievements |
28年度では、性腺未成熟な生後4週齢の雄マウスを使用し、1.5-4.5Gyの全身照射を実施して照射8週間後に正常雌マウスと10日間の同居を実施し、雌マウスに対する受胎能力(妊孕性)について検討した。すなわち、照射雄マウスと正常雌マウスの交尾により、照射による妊孕性(妊娠率、産仔数、妊娠日数)の影響について検討した。妊娠率は非照射雄マウスに対して照射マウスで70-80%と低下した。産仔数では非照射雄マウスで平均12.5匹の出産数であり、3.0-4.5Gy照射で平均8.6匹の出産数であった。妊娠日数は各群とも22-23日で変化は認められなかった。4週齢雄マウスの正常雌マウスに対する妊孕性に対する障害は4.5Gyの全身照射マウスで明らかに発現した。 29-30年度では、4.5Gy全身照射雄マウス(4週齢)に対して当研究室にて放射線防護効果が研究されている培養担子菌抽出物質(以下:菌抽出物)を含む飼料を給餌して妊孕性の向上効果を検討した。照射8週後(12週齢)で正常雌と同居させた結果、照射単独群(非投与)に対して菌抽出物投与雌マウス群では、妊娠率および新生仔育成率(生存新生仔/子宮の着床痕数)の上昇が認められた。また、性成熟に達している8週齢の雄マウスに4.5Gy全身照射を実施し、照射8週後に正常雌と同居させた結果、照射マウスの妊娠率は100%であり、産仔数も非照射正常マウスと同等の出産数であった。また、8週齢で照射後に菌抽出物添加飼料を給餌した雄マウスでは、同居雌マウスの産仔数が照射単独マウスに対して有意な増加が認められた。これらの結果は、生後4週齢の性腺未成熟マウスの被ばくが、性成熟に達した8週齢マウスの被ばくより、強い影響(放射線障害)を受ける可能性を示唆している。また、照射マウスのリンパ球や精巣の組織に対しても菌抽出物投与により障害が改善された。
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Research Products
(1 results)