2016 Fiscal Year Research-status Report
前立腺癌に対する超寡分割定位照射の確立に関する研究
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16K10391
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
鈴木 修 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座准教授 (30644778)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
隅田 伊織 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (10425431)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 放射線科学 / 放射線治療学 / 前立腺癌 / 定位照射 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の主項目である前立腺癌に対する定位照射は、平成28年度の診療報酬改定により健康保険の対象となり、一般診療の範疇に含まれることになったが、依然国内の施設においては実施施設は限られており、普及は十分とは言えない。本研究は当初保険収載を目指して、その基礎的なデータを収集するべく開始しており、先行研究としてそのデータは全国から注目されるものとなっている。 平成28年度は臨床研究への症例集積を継続し、途中経過を平成28年4月日本医学放射線学会、10月日本泌尿器腫瘍学会、癌治療学会、平成29年3月サイバーナイフ研究会の各学会にて報告をした。また、放射線治療の代表的な教科書である「がん放射線療法2017」にて、前立腺癌に対する定位照射について執筆を担当した。 平成29年3月にて症例集積は75例中61例に達した。35Gy、37.5Gy、40Gyを連日5日間の5分割で照射する。各群25例ずつの線量増加試験としており、現在第一群が経過観察期間中央値2年となり、臨床研究の主評価項目について検討を開始している。 また2群への線量増加に伴い、直腸有害事象の増加が観察されているが、いずれも軽微であり現時点ではプロトコールに定める試験中止の基準には触れずに進捗できている。 今後、有害事象に関する線量体積ヒストグラムの詳細な解析、また治療後の定期経過観察時に取得している患者申告によるQOL調査票の解析による本治療法の有用性を評価する。 試験結果に基づき、本邦における推奨される線量、線量制約などを同定していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成28年度より健康保険の適応となったが、患者、医療者ともに十分浸透しておらず、患者集積が当初の計画よりも遅れている。 解析が可能なデータについては随時進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き症例の集積に努める。 臨床研究の計画書に予定された解析を進め、国内の臨床家に向けて結果を公表していく。
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Causes of Carryover |
次年度に学会等で使用予定であり、本年度は他の研究費を用いて物品その他に使用したため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
他の研究費と調整のうえ、使用額を研究機関のなかで効率よく使用していく予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Presentation] 前立腺癌に対する定位放射線治療2016
Author(s)
鈴木 修*, 吉岡靖生1, 黒須圭太2, 太田誠一2, 井ノ上信一2, 藤田和利3, 植村元秀3, 野々村祝夫3, 小川和彦
Organizer
日本泌尿器腫瘍学会 第2回学術集会
Place of Presentation
横浜’
Year and Date
2016-10-23
Invited
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[Presentation] 低・中リスク前立腺癌に対するロボットを用いた少分割定位照射-第I/II相試験-2016
Author(s)
鈴木 修1, 吉岡靖生1, 黒須圭太2, 水野裕一2, 太田誠一2, 井ノ上信一2, 大久保裕史1, 山口廣子1, 隅田伊織2, 藤田和利3, 河嶋厚成3, 永原 啓3 ,氏家 剛3 , 植村元秀3, 野々村祝夫3, 小川和彦
Organizer
第54回 日本癌治療学会学術集会
Place of Presentation
横浜
Year and Date
2016-10-20
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