2016 Fiscal Year Research-status Report
ADSCを用いた3次元培養による効果的膵島様細胞作成に関する研究
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16K10429
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
池本 哲也 徳島大学, 病院, 特任准教授 (20398019)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 裕 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 助教 (50548675)
森根 裕二 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 准教授 (60398021)
居村 暁 徳島大学, 病院, 特任教授 (90380021)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | Insulin-producing cell / ADSC / 幹細胞分化 / 膵島移植 / I型糖尿病 |
Outline of Annual Research Achievements |
Cinti S.らの方法(Diabetologia 9, 486, 1973)に従って、Balb/c マウスの皮下より採取された脂肪組織からADSC をコラゲナーゼを用いて単離調製する。ADSC 抽出後すぐDulbecco’s modified Eagle’s medium:DMEM に10 % 濃度の胎仔牛血清( fatal bovine serum: FBS),100 U/ml PenicillinG, 100 mg/ml Streptomycin を添加した基本培養培地に浮遊させて、37℃、5%CO2 の条件下で培養保存し、継代は幹細胞機能を保つ上で3 代までとした。フローサイトメトリー分析によってquality check を行い、幹細胞の細胞表面マーカーを発現していることを確認する。我々の開発したHDACi を含むdiiferentiated medium を用いて培養を行うが、この際、市販の培養基材を含む4 群に分け、分化誘導を行う。 予備実験においてConpound Xによって培養されたIPCは非常に分化良好であり、他基材と比較する必要が感じられなかったため、当Compound Xのみで分化誘導実験を行うこととした。その結果、Compaund群はControl群(通常培養群)に比して培養期間を有意に減少し(P<0.05)、また培養効率も有意に良好であった。糖応答性(Stimulation Index)も3.1と非常に良好であった。免疫組織学的検討でも、作成されたIPCsはインスリンに強く染色され、機能的膵島様細胞集塊であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
in vitroで行われた実験の結果は良好であり、他市販基材との培養結果の比較はなされなかったものの、明らかにCompaund XによるIPCs誘導は効率的である。ほぼ実験計画通りの評価が可能であって、おおむね順調に計画が推進されていると考えられた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画に沿い、平成29年度は得られたIPCsを用いて、同種移植実験(in vivo study)を行う。また、並行してヒト由来ASDCを用いて、同protocol(HDACi+compound X)を用いた分化誘導実験(in vitro)を行い、今後の移植実験に備える。
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Causes of Carryover |
計画書作成時に購入予定であった消耗品の価格変動のため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度への繰越額は消耗品に使用予定である
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Research Products
(2 results)