2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K10443
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
伊藤 泰平 藤田保健衛生大学, 医学部, 准教授 (60509701)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
會田 直弘 藤田保健衛生大学, 医学部, 助教 (40750500)
剣持 敬 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (50215133)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 膵臓移植 / 1型糖尿病 / 人工膵臓 / 周術期管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は膵臓移植において人工膵臓 STG-55(NIKKISO) による周術期の厳密な血糖コントロールが移植後の膵内分泌機能を改善し、新しい膵臓移植における周術期管理方法の確立を目的としている。主要評価項目は術後1か月目の経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)で評価される膵移植後の耐糖能である。 2017年度は当科で10例の膵臓移植を施行し、当科の膵移植の総数は70例に達し、国内最多である。2018年4月現在までに12名の新規膵臓移植症例を本研究に参加登録完了した。 現在入院中の患者もおり、すべてのデータの解析が終了はしていない。 解析可能であった患者のHbA1cは術前が平均7.9±1.0%であったのに対し、術後1ヶ月では6.0±0.6%であった。また移植後1ヶ月目に施行したグルカゴン負荷試験ではΔCPRの平均は2.25±1.4ng/mlであり、良好な移植膵インスリン分泌機能を認めた。また膵腎同時移植症例では術前の平均Cre値が8.5±3.4mg/dlであったのに対し、移植後1ヶ月目では1.0±0.2mg/dlであった。主要評価項目であるOGTTは平均で空腹時110.4±17.1mg/dl、120分値140.6±40.2mg/dlと軽度の耐糖能を認めるが、インスリン使用例はいなかった。 今後2020年3月までに目標30例の症例登録を完了する予定である。データ解析後、2020年6月を目処に論文化の予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
登録期間は後2年であるが、目標症例数30例に対し、12例の登録を完了しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
本邦では脳死ドナーは徐々にではあるが増加傾向にあり、本年は120例を超えるペースである。当科は本邦で最も多くの膵臓移植を行っており、脳死ドナーの増加は本研究の症例登録がさらに増えることが見込まれる。研究経過は順調である。
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Causes of Carryover |
本年は10例の膵臓移植症例を本研究に新規登録したが、院内在庫の消耗品などがあり、本年度に購入しない消耗品などがあった。次年度に使用する予定である。
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Research Products
(19 results)