2018 Fiscal Year Annual Research Report
Clinical and basic research of implantation of free dermal fat graft for breast cancer patients
Project/Area Number |
16K10465
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
喜島 祐子 藤田医科大学, 医学部, 教授 (60381175)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平田 宗嗣 鹿児島大学, 附属病院, 医員 (00649072)
中条 哲浩 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 講師 (20404486)
新田 吉陽 鹿児島大学, 附属病院, 医員 (20725733)
夏越 祥次 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (70237577)
有馬 豪男 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 助教 (90418856) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 乳癌 / 乳房温存術 / 外科治療 / 遊離真皮脂肪片 / オンコプラスティックサージャリー |
Outline of Annual Research Achievements |
1)FDFG移植ラットモデルを作成し,免疫学的病理学的検査を行った.その結果,基礎実験では,ラットを用いた大胸筋表面へのFDFG移植モデルを作成し,経時的な変化を観察できるFDFG移植片を採取・固定・病理検索できることを明らかにした.FDFG生着には,移植後早期から,IL-6, VEGFが関与し真皮を付着させていない脂肪片を移植したコントロール群より,さらにFDFG内部でみると大胸筋・真皮側により近い辺縁でより,高発現していることが明らかになった.CD31の発現はコントロール群では移植後徐々に減少していくのに対し,FDFG移植群ではCD31発現は移植後持続的に発現・上昇をしていた.FDFG移植片内部では,CD31の発現は高い順に,大胸筋側,体表面側,水平方向辺縁,中央となっていて,より血流の多い部位からの血管新生によってFDFGのボリュームが維持されていることが推察された(Mizoguchi T, Kijima Y, et al. Breast Cancer 22:578-585, 2015). 2)上記で作成したラットモデルを用いることで(コントロール)血小板含有血漿成分を用いたFDFG移植実験を実施することが可能となった. 3)国内14施設で実施された早期乳癌に対するFDFG移植症例の臨床データを後ろ向きに解析した.その結果,喫煙者・全身合併症有病者では術後合併症が高いことが明らかとなった.移植にかかわる因子としては,形成時間(長),術中出血量(多),切除乳腺のサイズ,重量,移植FDFGのサイズ,重量が術後合併症のリスクファクターとなっていた.その他,施設間格差,執刀医の経験年数も挙げられた.他に類を見ない研究で,今後の臨床研究に有益な結果を得ることができた. 4)乳房オンコプラスティックサージャリーに関する外科治療において,日本人女性に対するvolume replacement法の一手技としてFDFG移植術が有用である点を明らかにした.
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Research Products
(10 results)