2018 Fiscal Year Annual Research Report
Novel strategy focusing on bone marrow-derived cells in the tumor microenvironment
Project/Area Number |
16K10537
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
河田 健二 京都大学, 医学研究科, 講師 (90322651)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 大腸癌 / ケモカイン / 転移 / 好中球 / 間葉系幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では癌微小環境における骨髄由来細胞の癌浸潤・転移への役割に着目し、ケモカイン・シグナルの観点から 1)大腸癌におけるSMAD4欠損とCCR1陽性骨髄細胞、上皮間葉転換 (Epithelial-Mesenchymal Transition: EMT)との関係、2)大腸癌における間葉系幹細胞(Mesenchymal Stem Cell :MSC)の役割、に焦点を当て、これらのシグナル の抑制が大腸癌の新規治療ターゲットに結びつくかを明らかにする。 1)については、ヒト大腸癌組織および血液中からFACSをおこなって、CCR1陽性骨髄球についての機能解析を進めている。いままでの知見から、CCR1陽性骨髄球の多くは好中球であることが明らかとなり、現在はそのCCR1細胞の機能解析(表面マーカーなど含め)を進めているところである。さらにSMAD4 陰性および陽性大腸癌細胞株をもちいてケモカイン・アレイを行ってスクリーニングした結果、CXCL1/CXCL8-CXCR2シグナルが関与することを見出した。さらに臨床検体を用いた解析から、腫瘍微小環境への好中球の集積にCXCL1/CXCL8-CXCR2シグナルが関与し、このシグナルの阻害が大腸癌に対する新たな治療ターゲットになりうることを明らかにした。 2)については、MSCの上清を用いたケモカイン・アレイから大腸癌細胞とMSCの間にはCCL3/4-CCR5シグナルが関与していることを見出した。さらに、CCR5を強制発現させて大腸癌細胞株をMSCと共培養させると腫瘍増殖が亢進され、CCR5阻害剤により腫瘍が縮小することが確認され、このシグナルの阻害が大腸癌に対する新たな治療ターゲットになりうることを明らかにした。
|
-
[Journal Article] Loss of SMAD4 Promotes Colorectal Cancer Progression by Recruiting Tumor-Associated Neutrophils via the CXCL1/8-CXCR2 Axis.2019
Author(s)
Ogawa R, Yamamoto T, Hirai H, Hanada K, Kiyasu Y, Nishikawa G, Mizuno R, Inamoto S, Itatani Y, Sakai Y, Kawada K.
-
Journal Title
Clinical Cancer Research
Volume: -
Pages: -
DOI
Peer Reviewed
-