2017 Fiscal Year Research-status Report
切除不能再発大腸癌に対する化学療法の効果予測に対する唾液メタボローム解析の有用性
Project/Area Number |
16K10554
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
榎本 正統 東京医科大学, 医学部, 助教 (40385018)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
砂村 眞琴 東京医科大学, 医学部, 兼任教授 (10201584)
杉本 昌弘 東京医科大学, 医学部, 教授 (30458963)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | メタボローム / 化学療法 / 大腸癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
唾液は生体内の情報を反映する体液として、様々な疾病の診断に使用されつつある。唾液検査は無侵襲で簡便に採取でき、疼痛のある血液検査などに比べ被験者にとっての利益が大きい。悪性腫瘍に対する診断としては、膵癌、口腔癌において存在診断や化学療法の効果予測について報告されている。本研究では切除不能再発大腸癌に対する全身化学療法の効果予測に唾液メタボローム解析が有用であるか否かを検討している。すなわち、転移再発大腸癌に対する抗悪性腫瘍薬の効果を予測できるバイオマーカーが開発できれば、患者には不要な副作用を強いることが避けられ医療費の抑制にもつながると予想される。 当該年度は研究計画に従い、東京医科大学病院において切除不能再発と診断された大腸癌症例のうち化学療法を施行予定の症例の中で同意を得られた30症例について唾液検体の採取を行った。 これらの検体は慶応義塾大学先端生命科学研究所に送付され、限外濾過を行い感度補正用の標準物質を添加してCE-TOFMSにて測定、メタボローム解析を行い、代謝産物の変化を解析中である。今後、登録症例数を増やしたうえで逐次同様の次解析を行っていく予定である。 さらに、研究計画に従い今後蓄積されてきた症例に対して、RECIST v1.1日本語訳JCOG版にのっとり化学療法の効果判定を行い化学療法が奏功した症例で減少し、奏功しなかった症例で変化がないか増加した物質をバイオマーカーに選定していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
対象症例の試験参加割合が低いため。
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Strategy for Future Research Activity |
症例集積がやや遅れているため対象症例については、さらに真摯な姿勢で試験参加をお願いしていく。
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Causes of Carryover |
(理由) 当初の予想よりも症例集積が遅れているため。必要経費が計画よりも少額となったため。 (使用計画) 次年度移行に繰り越し使用する予定。
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