2016 Fiscal Year Research-status Report
Liquid biopsyを用いた直腸癌術前化学療法の効果予測因子の同定
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16K10556
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
小泉 岐博 日本医科大学, 医学部, 助教 (40328802)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 岳史 日本医科大学, 医学部, 准教授 (50307948)
内田 英二 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (70176684)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 直腸癌 / 術前化学療法 / liquid biopsy / cell free DNA / 効果予測因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は直腸癌に対する術前術前化学療法(Neoadjuvant chemotherapy: NAC)としてFOLFOXレジメンを6コース行う第Ⅱ相臨床試験を行った。その安全性を報告し、奏効率は約50%であった。NACの有効性を高めるためには治療の効果予測因子を同定し、奏功例の選別が必要がある。近年、循環血液中の分断化されたDNA (circulating cell free DNA : ccfDNA)はliquid biopsyとして注目されており、とくに癌細胞由来のccfDNA量はlong fragment /short fragment比(DNA integrity: DI)に反映される。NACを施行した直腸癌症例にいてccfDNAおよびDIが治療効果予測マーカーとなりうるかを検討した。 本年度予定していた術前化学療法を行った直腸癌30例の血液検体、手術組織標本のサンプリングは終了した。化学療法前および後のccfDNA, DI値は組織学的効果との関連は認めなかったが、化学療法前後のDI変化率は切除標本の組織学的効果判定との関連を認めた。これまでに16例の解析を行い非奏功例ではDI変化率20%以下の症例が4/5例 (80%)であるのに対し、奏功例では1/11例 (9%)、であった ( p<0.05 )。化学療法の前後でDI変化率が20%以下の症例は、組織学的効果が有意に低く、DI変化率がNACの効果予測因子となることが示された。 さらに、集積症例の予後調査において化学療法非奏功症例の予後が不良であることが明らかとなり、DI変化率が効果予測因子のみならず予後予測因子となる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
症例集積は完了した。NAC前後におけるDI変化率が組織学的効果との関連が示され、おおむね順調に進展している。 組織学的効果があった症例のDI変化率が+20%以上の場合と-20%以下の場合があり、NACよる2峰性のDI変化をしめす生体内のメカニズムの解明が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
NAC開始から早期の段階のDI変化率で効果判定が可能となることが重要である。早期に奏功/非奏功が予測可能となれば治療の継続もしくは中止/薬剤の変更などの判定が可能となり、NACの有用性を高めることが可能とからである。現在、NAC開始時と2コース目のDI変化率の測定を進めており、NAC開始から早い段階での効果予測法の確立を進める。 またNACによるDI変化が2峰性を示すメカニズムを明らかにするため、奏功例の組織標本のNGS解析を行い背景遺伝子の違いを検討する。
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Causes of Carryover |
購入予定のDNA抽出キットが予定使用量より少なかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に測定予定のサンプルに対し使用の予定。
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