2016 Fiscal Year Research-status Report
肝転移抑制を目指した癌細胞接着・浸潤メカニズムの解明と予防法の開発研究
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16K10562
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
近藤 匡 筑波大学, 医学医療系, 教授 (00375495)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 孝史 筑波大学, 医学医療系, 研究員 (20633192)
小川 光一 筑波大学, 医学医療系, 講師 (20733637)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 肝臓外科学 / 大腸癌 / 肝転移 / 生体蛍光顕微鏡 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度の研究計画の概要は以下の通りであった: 1)癌細胞と血小板の相互作用:ラット大腸癌細胞肝転移モデルにおいて、蛍光標識血小板を投与ののち、癌細胞を注入し、癌細胞ならびに血小板の接着様式、部位、分布について解析する。これにより血小板凝集と癌細胞接着との細胞動態を明らかとする。また経時的に肝組織を取り出して、血小板表面抗体であるP-selectin,α2β1 integrin、PAR-receptorについてそれぞれ発現を評価して癌細胞の相互作用を検討する。2)肝組織内への浸潤様式の解析:観察時に体外より蛍光色素を投与して癌細胞に取り込ませることにより、癌細胞投与直後だけでなく、3,6,12,24,72時間後というように観察時間を長期化して類洞内皮から肝組織への浸潤が可視化できるかどうかを検討する。同時に血小板を染色して、浸潤部位での血小板凝集を評価する。3)血小板凝集の抑制による癌接着・浸潤の防止効果を判定:血小板凝集をあしがかりとした癌細胞接着が認められれば、antithrombin投与により浸潤が抑制されるのか、またどのような投与タイミングで抑制されるのか、視覚的に評価できるかどうか検討する。 ところが研究室の工事移転のため、2)肝組織への癌細胞浸潤を可視化させるための生体蛍光顕微鏡観察システムが、使用不能となったため一次中断せざるを得ない状況となった。そのため既設の観察システムの移送に際して点検、動作確認をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
上述のとおり研究室の工事移転のため、移設されていた顕微鏡観察システムを平成29年2月に再設置し、以下の設備について動作点検をおこなった。 手術台、観察台、実体顕微鏡、持続点滴装置(インフューザーポンプ)、人工呼吸装置、麻酔薬セボフルラン気化器、動脈圧液晶モニター、ヒーター付き手術作業台、生体蛍光顕微鏡、ビデオカメラ、録画用コンピューター、人工呼吸器ならびに動脈圧液晶モニターは要修理となった。
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Strategy for Future Research Activity |
1)癌細胞と血小板の相互作用:ラット大腸癌細胞肝転移モデルにおいて、蛍光標識血小板を投与 ののち、癌細胞を注入し、癌細胞ならびに血小板の接着様式、部位、分布について解析する。これにより血小板凝集と癌細胞接着との細胞動態を明らかとする。また観察後に肝組織を取り出して、血小板表面抗体である P-selectin発現を 評価して癌細胞の相互作用を検討する。 2)肝組織内への浸潤様式の解析:観察時に体外より蛍光色素を投与して癌細胞に取り込ませることにより、癌細胞投与直後だけでなく、3,6,12,24,72 時間後の観察時間で、類洞内皮から肝組織への浸潤が可視化できるかどうかを検討する。同時に血小板を染色して、浸潤部位での血小板凝集を評価する。
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Causes of Carryover |
平成28年度の研究計画は、ラット大腸癌細胞を動注投与し生体蛍光顕微鏡ビデオ観察システムを用いて、癌細胞投与後の類洞内における癌細胞、クッパー細胞、血小板の動態をリアルタイムで観察を行う予定であった。ところが研究室の工事移転のため一次中断せざるを得なかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度にできなかったラット大腸癌細胞を動注投与し生体蛍光顕微鏡ビデオ観察システムを用いて、癌細胞投与後の類洞内における癌細胞、クッパー細胞、血小板の動態をリアルタイムで観察を行う。
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