2018 Fiscal Year Annual Research Report
Novel strategies to target the premetastatic niche for cancer metastasis
Project/Area Number |
16K10568
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
水野 隆史 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (90444413)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梛野 正人 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (20237564)
横山 幸浩 名古屋大学, 医学系研究科, 寄附講座教授 (80378091)
國料 俊男 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (60378023)
山口 淳平 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (00566987)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | Pre-metastatic niche / TPX2 |
Outline of Annual Research Achievements |
TPX2の発現を抑制させた膵癌細胞株PANC1、KLM1、KP4の培養液に癌細胞の増殖抑制効果および浸潤能抑制効果があり、TPX2の発現抑制により癌細胞から分泌されたものの副次的効果を検討した。ヒト膵癌由来細胞株PANC1、KLM1、KP4にTPX2 siRNAを導入する。TPX2 siRNAの導入前、導入後24、48時間後に培養液を回収し、それぞれの培養液で膵癌細胞株の培養を行ない、増殖能(MTTアッセイ)、浸潤能(インベーションアッセイ法)、運動能(スクラッチアッセイ法)を検討した。導入前と比較して、導入後の培養液では増殖の抑制および浸潤の抑制を認めた。しかし導入後24、48時間後の培養液では経時的な変化に有意差を認めなかった。 これまでの研究により膵癌細胞株PANC1とKLMでは siTPX2の導入後のTPX2の発現低下によりMCP1発現量が増加していた。このことより、細胞傷害による細胞分泌因子の関与を考え、ヒト膵癌由来細胞株KLM1、KP4、ヒト大腸癌由来細胞株DLD1に対して細胞傷害のために5FUの投与を行い、投与後24、48時間後に培養液を回収した。非投与の培養液、投与後24、48時間の培養液で膵癌細胞株および大腸癌細胞株の培養を行ない、増殖能(MTTアッセイ)、浸潤能(インベーションアッセイ法)、運動能(スクラッチアッセイ法)を検討した。高濃度の5FUでの培養液では、非投与および投与後24、48時間の培養液にて増殖能、浸潤能、運動能のいずれにおいて有意差を認めなかった。しかし低濃度の5FUでの培養液では、非投与と比較して投与後24、48時間の培養液で増殖能の亢進を認めた。浸潤能、運動能に関しては有意差を認めなかった。この結果はTPX2の発現抑制の場合と異なっており細胞傷害において、副次的効果が単純かつ画一的なものではないことを明らかにした。
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