2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of hybrid surgery using irreversible electroporation (IRE) in pancreatic cancer
Project/Area Number |
16K10611
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
永川 裕一 東京医科大学, 医学部, 准教授 (20349484)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 勝俊 東京医科大学, 医学部, 准教授 (20385032)
山口 浩 東京医科大学, 医学部, 准教授 (20510697)
土田 明彦 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (50207396)
瀧下 智恵 東京医科大学, 医学部, 助教 (60774544)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 膵癌 / 不可逆電気穿孔法 |
Outline of Annual Research Achievements |
安全性の検証ならびIREの最適な治療条件を探るため,ブタを用いた基礎的研究を行った.ブタの膵臓にIREを用いた焼灼をおこない,術後に膵組織を摘出,病理的に検討し動脈壁や静脈の組織的変性は認めず主要動脈(上腸間膜動脈;SMA),総肝動脈;CHA),腹腔動脈;CA)周囲や門脈周囲で安全に焼灼可能なIRE設定条件を同定した.倫理委員会承認のもと,主要動脈周囲浸潤を伴う局所進行切除不能膵癌に対し,IRE治療のPilot-studyをおこなった.ブタを用いた基礎的研究のデータのもと,以下のごとく治療条件を決定した.先端の電極の長さを腫瘍サイズに合わせてl-2cmの範囲で調節し,2-3本の電極針を,腫瘍を取り囲むように刺入,1500 volt/cmの電圧で70~100μ秒のパルス電流を流した.1通電路あたり100-200パルスしtotal 600-1200パルス通電した.針と針の間隔は2cmを超えない範囲挿入しsafety marginを取って腫瘍を囲むように焼灼の領域を調節した.IREを行った8症例(膵頭部癌:5例,体部:3例)において,その治療成績を検討した.腫瘍径中央値は29.5(20.0-48.0)mmであった.IRE後のGrade3以上の発生率は4例認めたが治療により軽快した.IRE後のCTではいずれの症例も腫瘍は縮小した.しかしながらIRE後全例に再発(局所進行:3例,遠隔転移:5例)をみとめ,局所進行した症例においてIRE後から局所進行までの中央値は12.0(8.5-15.3)カ月で,遠隔転移を認めた症例のIRE後から遠隔転移までの中央値は5.0(2.5-9.8)カ月であった.局所進行切除不能膵癌においてIRE後に化学療法にて遠隔転移が制御できる症例においてはIRE治療後に切除を行うことで,治療成績向上に繋がる可能性が示唆された.
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Research Products
(3 results)