2016 Fiscal Year Research-status Report
ROCK蛋白阻害剤と微小重力下で培養した幹細胞による心筋の保護と再生
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16K10630
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
田口 隆浩 広島大学, 病院(医), 病院助教 (70772010)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野間 玄督 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教 (00379893)
末田 泰二郎 広島大学, 医歯薬保健学研究院(医), 教授 (10162835)
弓削 類 広島大学, 医歯薬保健学研究院(保), 教授 (20263676)
高橋 信也 広島大学, 病院(医), 病院助教 (70423382)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 心筋虚血モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度の研究計画は、微小重力培養したラットの骨髄間葉系細胞の基本性状と心筋細胞への分化の研究となっていたが、検討するべき項目があがったことにより、時間配分を変更し、ラット心筋虚血モデルにおける、微重力下培養した間葉系由来幹細胞による虚血再還流障害心筋の再生筋虚血の検討に関して、モデルの作成を先行して行い、平成29年度の研究計画を前倒しして思考することとした。 1)微小重力培養したラットの骨髄間葉系細胞の基本性状と心筋細胞への分化に関する検討を進めた。Flk-1陽性細胞を得るために、まずは、通常の重力下での間葉系幹細胞の培養を行った。当初は通常の分化誘導培地を用いて行ったが、FACSでのFlk-1陽性細胞の割合が10%に満たなかった。すでに報告されている方法を幾つか取り入れて検討を続けたが、陽性率が低いため、将来的に継続するには十分ではない結果が得られている。以前の日本からの報告をもとに、さらなる改良を行っている状況である。微重力培養に関しては、いずれの培地、方法論においても良好な培養結果となっている。 2)心筋虚血モデルは、ラット全身麻酔下に、第4肋間開胸を行うことにより心臓を露出し、前下行枝を結紮することにより作成した。実際に作成してみると、当初は、前下行枝の基部近く(左心耳先端より中枢側)を結紮することとしていたことが影響したのか、我々の方法ではモデル作成中にラットが死亡する割合が高く、4割に達することが判明した。梗塞範囲は広く、モデルとしては十分と考えられたが、実験系としては、最終的な実験遂行率が半分以下となるため不適切と考え、結紮位置を、左心耳先端より2mm末梢側で行うこととした。モデル作成に伴う死亡率は低下したものの、今だモデル作成に伴う死亡を認めるため、検討が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Flk-1陽性細胞の培養はできているが、細胞数が少ないために、心筋虚血モデルに投与できるだけの細胞数が得られていない。得られたとしても、継代数が多い傾向にある。
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Strategy for Future Research Activity |
Flk-1陽性細胞を得るための分化誘導培地の成分の検討をさらに行っていく。また、Flk-1陽性細胞への分化誘導の方法の一つとしてシェアストレスを加えるものがあるが、微重力培養装置の運動の一部として、トルクの変化と微小振動子の運動によりストレスをかける方法で同じ程度(1-10dyne/cm)のストレスを幹細胞に与え、かつ重力の加算は0になるように培養を進めていく方法も追加して、より大量のFlk-1陽性細胞の培養に最大のエフォートを割いていく。また、心筋虚血モデルにおいては、モデル実験の成功率を上げるために、死亡率の低くかつ梗塞範囲の広い方法への移行が必要である。
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Causes of Carryover |
Flk-1陽性細胞の作成に遅れが出ており、先に心筋虚血モデルの作成を行っているためラットの購入匹数に変更が出ており、かかる消耗品費の残額が発生している。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
実験系の一部変更に伴い、ラットの購入匹数は増加して、動物実験に自体に費用がかかるため、残額は動物実験の消耗品費(ラット購入代)として使用する予定である。
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