2019 Fiscal Year Annual Research Report
Postoperative atrial fibrillation in cardiac surgery: an approach to the mechanism and protection.
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16K10643
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| Research Institution | Nippon Medical School |
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Principal Investigator |
井村 肇 日本医科大学, 医学部, 准教授 (40281422)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | 開心術 / 心房細動 / 電気生理学 / マグネシウム / 心筋保護 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
記録用電極は高位右房(右房側壁、SVC接合部より2cm足側)、右房下位(右房側壁、IVC接合部より2cm頭側)、心房中隔天井(大動脈裏でBachmann束が中隔を横切る位置)、左側左房(左心耳基部僧帽弁輪側)、右側左房(右下肺静脈流入部前壁)の5か所に取り付け、開胸時、術直後、1-5PODに記録した。本年度も引き続きデータ採取を行い、新たに13人の患者からデータを採取した。本年度の結果(2PODまでの検討)は以下の通りである。
(1) TWBCPを使用した開心術における本年度のPOAFの発生頻度は38.4% (5/13)で、大動脈弁置換術で頻度が高かった(4/7, 57.1%)。
(2) マグネシウムの血中濃度は術直後有意に上昇した(p<0.001)。術直後がピークであったが術後2日目でも有意差をもって術前より高値であった(p=0.001)。術前後を通してマグネシウム血中濃度に、AF発症例と非発症例では、有意差はなかった。
(3) 心房波は多くの症例で心房中隔天井が最も早期の為、ここを起点に各電極における心房波(心房中隔天井との時間的ズレ)を計測すると、高位右房で0-25msec、下位右房で10-40msec、左側左房20-40msec、右側左房25-45msecであった。この心房波のズレは2PODまでで有意な変化はなく、AF発症例と非発症例で有意差はなかった。
(4)心房中隔天井の電極でペーシング(100/分)を行いpacing spikeと各電極の心房波の時間的ズレを計測すると、開胸時には90-150msecであったのに対して術直後は50-80msecと有意に短縮していた(各部位でp=0.05からp<0.001)。その後このズレは2PODまで短縮したままで有意な変化なく経過した。AF発症例と非発症例で比較するとAF例でのみ有意な短縮を認め、非発症例では有意な短縮は認めなかった。
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