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2017 Fiscal Year Research-status Report

大動脈疾患における老化シグナルを介した血管リモデリング機構の解明

Research Project

Project/Area Number 16K10653
Research InstitutionNiigata University

Principal Investigator

長澤 綾子  新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (20768999)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 清水 逸平  新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任准教授 (60444056)
土田 正則  新潟大学, 医歯学系, 教授 (60293221)
南野 徹  新潟大学, 医歯学系, 教授 (90328063)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywords細胞老化 / 大動脈解離 / 大動脈瘤
Outline of Annual Research Achievements

我々の研究は大動脈疾患発症への細胞老化の果たす役割について解明することを目的としている。20週齢前後の高齢C57BL6系統マウスに高容量アンギオテンシンII(AngII)(2500ng/kg/min)を7日間投与することにより大動脈解離などの大動脈疾患が30%程の確率で発症するモデル(J Clin Invest 2009)が多くの論文で使用されている。我々は同モデルを改変した、12週齢野生型マウスに高容量AngIIを14日間投与した大動脈疾患モデルを作成し、免疫染色では大動脈中膜への老化マーカーであるp53の集積をみとめ、蛋白レベルのp53上昇およびmRNAレベルのp21上昇を確認した。
さらに、同野生型マウスに4週間の高脂肪食負荷を行い高容量AngII投与したところ、既存の大動脈疾患モデルよりも発症頻度が高かった(同マウスは新規大動脈疾患モデルマウスとして特許申請予定)。高脂肪食負荷およびAngII投与マウスでは、蛋白レベルでのp53の相加的な増加が確認された。
そこで、大血管におけるp53が大動脈疾患の発生に関与していると考え、我々は平滑筋特異的p53KOマウスおよびp53シグナルが増強されるMDM2KOマウスを作成し、高容量ATII投与をおこなったところ、p53KOマウスで大動脈疾患発生頻度が低下し、MDM2KOマウスで大動脈疾患発生頻度が上昇した。
これまでの実験で、AngII投与マウスで大動脈壁の老化を明らかにし、高脂肪食負荷およびAngII投与で更なる血管老化促進とともに大動脈疾患表現型の増悪も明らかにした。しかし、vivo実験でp53の上昇が大動脈疾患を抑制する可能性が示唆され、今後細胞老化が大動脈疾患発症にどのように関与するかを検証予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

内皮特異的p53KO、MDM4/2マウスの繁殖が遅れているため、高容量ATII投与実験が行われておらず、大動脈疾患発症への内皮細胞老化の関与についての検証が行われていない。
また、平滑筋特異的p53KO,MDM2KOマウスでの結果が、仮設と反対の結果となっており、今後追加の検証が必要となっているため。

Strategy for Future Research Activity

内皮特異的p53KO、MDM4/2マウスに対して高容量ATII投与を行い、大動脈疾患表現型および発症頻度の検証を行う。
アデノウイルス等を用いて、平滑筋細胞や血管内皮細胞にp53を導入し、大血管におけるp53が大動脈疾患にどのように関与しているかを検証する。

Causes of Carryover

当初DNAアレイ実験を予定していたが、実験の遅れからまだ行われておらず。その分の金額が使用されていないため。

URL: 

Published: 2018-12-17  

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