2017 Fiscal Year Research-status Report
酸化ストレスマーカーはドナー肺常温生体外還流中の肺機能評価マーカーとなり得るか
Project/Area Number |
16K10673
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小池 輝元 新潟大学, 医歯学系, 講師 (90635723)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土田 正則 新潟大学, 医歯学系, 教授 (60293221)
佐藤 征二郎 新潟大学, 医歯学系, 助教 (40646931)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 肺移植 / 生体外肺還流 / 酸化ストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は肺移植臨床においても使用されている生体外肺還流装置を用い,現時点での問題点である還流中の肺機能評価に関して,安定維持還流条件からストレス負荷条件を設定し,還流液中の酸化ストレスマーカーを測定することにより,新しい肺評価法を開発するための研究である.本研究では,主に海外で使用されているXVIVO社製の還流液,還流用カニューレなどを使用するが,これらを未承認医療機器,実験用の手続きを経て確保することができた.また,フリーラジカル解析装置(株式会社ウイスマー社製)を購入し,他の動物実験のサンプル等を用いることにより,同装置において酸化ストレスマーカーであるd-ROMs,BAPが測定可能であることを確認した.また,当該実験では,本邦で入手可能な25-35kgのミニブタを購入し,使用する予定であったが,当実験予算の範囲内で購入するには比較的高価であるため,他の入手経路を検討していたところであった.この度は,新たに比較的安価に実験用家畜ブタを確保できるルートを得た.同実験用家畜ブタについては当方の動物実験施設において他の実験系において特に問題なく使用することができ,本研究でも同実験用家畜ブタを使用するのが妥当であると判断された.また,以前の同様の実験系において還流サーキットの機器について同実験系に適応するのに一部変更が必要であると判断されたが,当方臨床工学技士ともミーティングを重ね,機器の選定を行い,近々選定した機器を購入予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当該実験においては日本で入手可能な25-35kgのミニブタを使用する予定であったが,これらの動物は生育に長期間を要し,また,それに伴い供給量が少なく,適当な時期に必要数を確保することが困難であった.また,非常に高価であるため本研究の予算の範囲内で必要な実験回数を行うのは困難と判断された.この度,この度新たに比較的安価に実験用家畜ブタを確保できるルートを得たので,今後,還流実験を行う予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
上記の如く,還流実験のために必要な動物を入手するためのルートを確保し,また,還流サーキット機器の変更を要したが,これも選定を終え,今後,購入予定である.次年度にブタ肺を用いた生体外肺還流実験を行いサンプルを入手,酸化ストレスマーカー測定実験を行う予定である.
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Causes of Carryover |
実験動物,還流サーキット機器の購入のための資金であったが,前述の理由により新たな実験動物,サーキット機器を選定し,次年度に購入予定であるため.
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