2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K10693
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
臼田 実男 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (60338803)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 達哉 日本医科大学, 医学部, 助教 (00408139)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 光線力学的治療 / レーザープローブ |
Outline of Annual Research Achievements |
今回、開発したプラスチックファイバーは、長軸方向および周方向の両方において均一な拡散光照射が可能である。拡散長は加工により10 から90 mmの間で任意に選択可能である。この細径拡散光照射プラスチック光ファイバーを、FEP透明チューブ内に設置し封止したプローブが当該プラスチックファイバープローブであり、プローブの外形は0.9 mm以下と非常に細径で柔軟性に優れるため、経気管支鏡(鉗子孔)的なプローブ挿入操作が容易である。当該プラスチックファイバープローブおよび既承認のPDT用プローブについて、プローブからのレーザー光照射分布を計測した。当該プローブは長軸方向および周方向ともに均一な照射が可能であり特に長軸方向について、既承認プローブより優れた均一性を有する。光照射によるプローブ温度上昇を計測し、プローブの安全性を評価する実験を行った。当該プラスチックファイバープローブおよび市販のMedlight社製のプローブ(CE Mark取得済み)を用いて比較実験を行った。いずれも拡散長50 mmのものを用いた。プローブへの入力パワーを500 mWとし、500 s間の光照射中のプローブ表面温度をサーモグラフィーカメラを用いて経時的に計測した。当該プローブは既存のプラスチック製プローブと比較して温度上昇が優位に小さく、安全性が高いことが示された。当該プラスチックファイバープローブおよび既承認のPDT用プローブについて、プローブからのレーザー光透過率を計測した。既承認プローブの伝送率は64%、であったのに対し、当該プローブでは伝送率は70%と同等以上の伝送効率を有している。 このように、光照射分布、耐熱性、光透過率など従来よりもすぐれていることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
プラスチックファイバーに関してPMDAに戦略相談などは行ったが、動物実験の開始が遅延している。平成29年度は、この遅延を回復させる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
本ファイバーを臨床応用するために、非臨床データを充足させるため、ファイバーに関する安全性、耐久性、屈曲性、操作性についてブタ肺を用いて行っていく予定である。また、PMDAへの相談は、適宜行い、薬機法承認に向けて進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
主に動物実験(クラウンミニブタ購入、麻酔薬、運送料など)に関する実験の遅れのため、当該年度に使用できませんでした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に動物実験、主にクラウンミニブタを使用してプラスチックファイバーの操作性、安全性、耐熱性について検討する予定です。前年度の実験の遅れは、動物実験の開始により当初の計画どおりに遂行し、予算を執行できると考えております。
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