2016 Fiscal Year Research-status Report
肺癌手術及び抗癌剤治療に対するANPを用いた新規併用治療法の確立
Project/Area Number |
16K10700
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
野尻 崇 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 室長 (50570553)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 癌転移 / 血管制御 / 抗癌剤 / 副作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
肺癌手術に対する前向き無作為化多施設共同比較試験(JANP study)を主任研究者として指揮し、先進医療B承認後、2015年9月より症例登録開始している。2016年7月に、有害事象が連続して発症した為、一旦試験エントリー中止し、同年8月1日独立安全性モニタリング委員会を開催し、安全性について熟慮を重ねたプロトコール修正を行った後、症例登録再開するに至った。2017年3月末時点で約300例が既に登録され、概ね順調に症例登録が行われている。2017年10月末までに500例の登録を終了する予定である。 また、抗癌剤の副作用の一つである、骨髄抑制に対してANPが保護効果を発揮することを確認し、論文報告を行った。(Nojiri et al. Cancer Chemother Pharmacol. 2016;78:191-7.)既に抗癌剤に伴う急性腎障害軽減効果も報告済(Nojiri et al. 2015)であり、これらの研究成果を踏まえ、ヒト臨床試験として、「初回治療としての肺癌症例に対する抗癌剤投与におけるANP併用投与のパイロット研究」UMIN000018851を国立病院機構刀根山病院との共同研究として開始し、現在積極的な症例登録を進めている。 また、乳癌及び大腸癌同所移植マウスモデルに対して、ANPは転移前ニッチを抑制することによって、自然血行性肺転移を抑制することをトランスクリプトーム解析を行い、詳細なメカニズム解明を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
肺癌手術に対する前向き無作為化多施設共同比較試験(JANP study)について、症例登録は概ね順調である。また、抗癌剤の副作用の一つである、骨髄抑制に対してANPが保護効果を発揮することを確認し、論文報告を完了した。(Nojiri et al. 2016) さらには、ヒト臨床試験として、「初回治療としての肺癌症例に対する抗癌剤投与におけるANP併用投与のパイロット研究」UMIN000018851を国立病院機構刀根山病院との共同研究として開始し、現在積極的な症例登録を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はANPの腫瘍血管制御に焦点を当てて、抗癌剤との併用効果について、メカニズム解明を進める予定である。
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Causes of Carryover |
一部物品購入を控えていたため、余剰が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
血管内皮細胞及びマウスを用いた実験を行い、詳細な解明を進める予定である。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Atrial natriuretic peptide protects against bleomycin-induced pulmonary fibrosis via vascular endothelial cells in mice : ANP for pulmonary fibrosis.2017
Author(s)
Okamoto A, Nojiri T, Konishi K, Tokudome T, Miura K, Hosoda H, Hino J, Miyazato M, Kyomoto Y, Asai K, Hirata K, Kangawa K.
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Journal Title
Respiratory Research
Volume: 18
Pages: 1
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Myeloprotective effects of C-type natriuretic peptide on cisplatin-induced bone marrow granulocytopenia in mice.2017
Author(s)
Zenitani M, Nojiri T, Kimura T, Hosoda H, Miura K, Hino J, Nakahata K, Uehara S, Miyazato M, Oue T, Okuyama H, Kangawa K.
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Journal Title
Cancer Chemotherapy and Pharmacology
Volume: 79
Pages: 363-368.
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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