2017 Fiscal Year Research-status Report
う蝕原因菌による脳動脈瘤破裂のメカニズム解明とバイオマーカーの探索
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16K10718
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
梅村 和夫 浜松医科大学, 医学部, 教授 (40232912)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 脳動脈瘤 / 口腔細菌 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳動脈瘤破裂において口腔細菌が関与しているかどうかを検討する際に、動脈瘤部位に口腔細菌が存在しているかどうかを確認することは重要なことである。そのために、脳動脈瘤の組織から菌の有無を検出する方法について、検討を行った。まずは、検討しやすいモデルとして、マウス中大脳動脈閉塞(middle cerebral artery occlusion、MCAO)モデルを作製し、種々の菌を投与し、一定時間後に脳を摘出し、いくつかの組織固定処置(ホルマリン浸透やスクロース処理等)を施した。脳組織中のDNAの抽出には、シカジーニアストータルDNAプレップキット、あるいは、Nucleospin Tissue kitを用いた。種々の特異的プライマーを用いて、Streptococcus mutans(S. mutans)菌および血清型(c, e, f, k)の異なるS. mutans菌の検出をpolymerase chain reaction(PCR)法により検討した。PCRにはDye入りPCRプレミックス試薬(EmeraldAmp PCR Master Mix、タカラバイオ株式会社)を用いた。結果として、脳組織から(微量の)菌の検出が可能であることが確認できた。この研究結果においては、脳組織での検出であり、脳血管からの検出ではない。マウスからより大きな動物であるラットモデルを用いて検討することで、血管においても検出できるかの確認ができると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
脳動脈瘤部位に口腔細菌が付着して動脈瘤破裂の原因となるかを判断する際に、その部位に口腔細菌が存在するかどうかを確認することは重要なことである。確認する方法を確立できた。
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Strategy for Future Research Activity |
確立した脳動脈瘤モデルを用いて、脳動脈瘤破裂において口腔細菌がどのように関与しているか検討していく。
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