2018 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of mechanisms of rapture in cerebral aneurysm and research of its biomakers
Project/Area Number |
16K10718
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
梅村 和夫 浜松医科大学, 医学部, 教授 (40232912)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 脳動脈瘤破裂 / マスモデル / MRI |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的で導入した臨床用3T-MRI装置とマウス頭部用コイルを用いてマウス脳イメージング環境を構築した。ファントム実験により最適な撮像パラメータを決定し、脳動脈瘤モデルマウスを対象にT2強調画像およびMR angiography(MRA)の撮像を行った。T2強調画像は脳実質において動脈瘤破裂による出血や周囲の脳梗塞領域を評価するために十分な画質が得られ、MRAでは主な脳動脈および脳動脈瘤を描出することができた。本研究で構築したイメージング環境では新たに小動物用MRI装置を導入することなく、マウス脳イメージングを行うことができた。この評価系を用いることでメカニズム解明が可能となった。 マウス脳動脈瘤モデルの確立と3T-MRI装置とマウス頭部用コイルを用いた評価系を確立できた。このマウスモデルと評価系を用いて、脳動脈瘤の破裂に係る因子の検討を行った。高脂血症が脳動脈瘤破裂にどのような影響を及ぼすか検討を行った。高脂血症マウスモデルに脳動脈瘤を誘引して破裂に及ぼす影響を検討したところ、正常脂質のマウスと比べ、高脂血症マウスでは、脳動脈瘤の破裂は有意に低下した。その低下したメカニズムは、不明であり、今後の研究が必要と思われる。 また、プラスミンは線溶系の重要な因子であり、組織のリモデリングにおいても重要な役割をしている。プラスミノゲンをノックアウトしたマウスを用いることで、脳動脈瘤の破裂にプラスミンがどのような役割をしているかを検討できる。プラスミノゲンノックアウトマウスに脳動脈瘤を誘引し、脳動脈瘤の破裂を検討した。プラスミノゲンノックアウトマウスでは有意に破裂が減少し、プラスミンが脳動脈瘤破裂に関与していることが分かった。
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