2018 Fiscal Year Annual Research Report
脳梗塞におけるiPS細胞由来神経幹細胞移植と間葉系幹細胞移植を比較検討する研究
Project/Area Number |
16K10739
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
大木 宏一 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (10348633)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 脳梗塞 / iPS細胞 / 間葉系幹細胞 / 神経幹細胞 / 再生医療 / 機能回復 / 細胞移植 / 行動解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳梗塞の機能回復に向けた新規治療としてさまざま細胞移植療法が検討されている。移植細胞種としてはiPS細胞由来の神経幹細胞や、骨髄由来の間葉系細胞等が研究されているが、各種幹細胞を直接的に比較し、その効果の差や適切な移植時期について検討を行った研究は少ない。本研究は、脳梗塞モデルマウスにおいて、iPS細胞由来の神経幹細胞移植を行う群と骨髄由来の間葉系幹細胞移植を行う群を作成し、その機能予後を直接的に比較することが目的である。 H28年度においては、マウスiPS細胞由来の神経幹細胞の分化誘導が上手くいかず、研究の遂行に支障を及ぼした。そこでH29年度では当施設で他の実験にも使用され実績のある「ヒトiPS細胞由来の神経幹細胞」を脳梗塞モデル動物に移植することに計画を変更した。またそれに対応させるため、間葉系幹細胞に関しては、ヒト歯髄由来の間葉系幹細胞を多施設から入手し、これを移植細胞として実験を行う予定とした。しかしヒトiPS細胞のfreeze stockからの細胞の樹立が上手くいかず、細胞調整に時間がかかり、目的の移植細胞数が得られなかった。(stockから融解する細胞数を増やしても同様の結果であった)。またヒト歯髄由来の間葉系幹細胞に関しては、ヒト歯髄の提供元施設の倫理委員会においては承認を得たが、それをFACS sortingする機関での倫理申請が滞っており、細胞が入手できない状況である。H30年度において研究責任者が異動になり、非常勤として本研究を継続しても、目標とする結果が達成できない可能性が高く、交付金の返還を行うこととした。
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