2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Radiomics for molecular diagnosis of gliomas
Project/Area Number |
16K10778
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
木下 学 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (40448064)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 芳親 大阪大学, 生命機能研究科, 特任教授(常勤) (00174897)
有田 英之 大阪大学, 医学系研究科, 招へい教員 (60570570)
金村 米博 独立行政法人国立病院機構大阪医療センター(臨床研究センター), その他部局等, 研究員 (80344175)
橋本 直哉 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90315945)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 神経膠腫 / MRI / Radiomics |
Outline of Annual Research Achievements |
神経膠腫は中枢神経系に発生する希少がんで、手術・放射線治療・化学療法を組み合わせた集学的治療が実施されている。ここ数年に得られた新たな知見から、神経膠腫は分子生物学的には数種類の異なった機序で発症していることが明らかになった。 分子情報の取得には腫瘍組織の採取が必要なので、組織が得られていない患者初診時には治療戦略を立てることができず、組織の採取に際しても脳腫瘍の場合には開頭術という侵襲的な手技を用いる必要がある。 この問題の解決として神経放射線画像から脳腫瘍の分子レベルの変化を推定する方法が考えられる。申請者らは、WHO grade 2, 3の神経膠腫でMRIを用いたradiogenomicsという解析によりIDH遺伝子変異を80%以上の精度で推定することに成功した(研究①:Sci Rep. 2018;8(1):11773, 研究②:Sci Rep. 2019; 9(1):20311)。さらに、最も予後不良である膠芽腫の初診時MRIによる予後推定アルゴリズムの開発にも成功した(研究③:Sci Rep. 2019;9(1):14435.)。 低悪性度神経膠腫169例に対して、Radiomicsを行った。我々が開発したRadiomics解析ソフトウエアは腫瘍の脳内局在部位を把握するように工夫してあり、他研究グループと比較して独自性を有する。低悪性度神経膠腫は分子遺伝学的にIDH変異型・IDHならびにpTERT変異型・IDH野生型の3群に分類されるが、この3群は脳内局在部位が明確に異なることを明らかできた。最も患者の予後を左右するIDH変異はtraining set, validation setとも80%以上の精度で予測が可能であった。
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