2019 Fiscal Year Annual Research Report
Study of LAT1 expression in musculoskeletal tumor for the purpose of boron neutron capture therapy (BNCT)
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16K10860
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| Research Institution | Kobe University |
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Principal Investigator |
藤本 卓也 神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (00397811)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市川 秀喜 神戸学院大学, 薬学部, 教授 (00248105)
鈴木 実 京都大学, 複合原子力科学研究所, 教授 (00319724)
河本 旭哉 神戸大学, 医学研究科, 特命講師 (30420558)
安藤 徹 神戸学院大学, 薬学部, 助手 (50639226)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | ホウ素中性子捕捉療法 / ＢＮＣＴ / 明細胞肉腫 / LAT1 / 骨転移癌 / 肉腫 / BPA / 免疫組織化学 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
非上皮性の悪性腫瘍である肉腫は、組織型が多種多様であるのと同時に個々の肉腫の発症例が少ないため、手術による切除以外に有効な治療方法が無い場合が多い。その様な状況下で、近年、ホウ素製剤(BPA)を腫瘍細胞に選択的に取り込ませた後に体外から熱中性子線を照射することにより腫瘍細胞内でホウ素との核分裂反応を生じさせ、その結果、腫瘍細胞を選択的に死滅させるというホウ素中性子捕捉療法(BNCT)が、特に脳腫瘍および頭頚部悪性腫瘍に施行され良好な治療結果が報告されている。BNCTでは、個々の悪性腫瘍細胞への選択的なホウ素製剤の取り込みは、BNCTによる治療効果が得られるための重要な条件である。悪性腫瘍が急速に増大するためには、蛋白質の元となるアミノ酸の取り込みが必要であり、中でも腫瘍細胞自身が合成できない必須アミノ酸を主として取り込むＬ型アミノ酸トランスポーター１(LAT1)が重要である。LAT1は、腫瘍細胞膜に発現し、BNCTに用いるBPAもその構造がアミノ酸に類似しているため、主としてこのLAT1を介して腫瘍細胞内に取り込まれる。即ち、腫瘍細胞のLAT1発現が明らかとなれば、治療方法が限られている肉腫でもBNCTによる抗腫瘍効果が期待できる。そこで、肉腫でのLAT1発現について検討したところ、極めて稀な手術以外に治療方法が無い明細胞肉腫(CCS)においてLAT1の発現が極めて強いことを見出した。実際に、CCSのBNCT臨床例では、１例のみの検討であるが局所の完全な腫瘍制御が得られた。また、その他の幾つかの肉腫においても、LAT1発現を認めた。骨腫瘍については、特に癌の骨転移について荷重骨の病的骨折の手術時検体を用いてLAT1発現を評価したところ高い発現を認めた。骨転移部の手術は体への侵襲が大きくBNCTによる治療が可能かどうか引き続き検討を行う予定である。
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