2017 Fiscal Year Research-status Report
バイオ3Dプリンタを用いた間葉系幹細胞構造体による腱・靱帯組織の再生技術の開発
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16K10864
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岡田 貴充 九州大学, 大学病院, 助教 (70525550)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 功一 佐賀大学, 医学部, 特任教授 (50420609)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 3D バイオプリンター / 牽引培養 / ヒト皮膚線維芽細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒト皮膚線維芽細胞を大量培養し、3Dバイオプリンターを用いてリング状の細胞構造体を作成することに成功した。その組織を牽引培養を施行した。持続牽引培養装置をオリジナルで作成し、培養液中で細胞構造体を持続牽引培養することが可能となった。牽引培養により、リング状の細胞構造体は組織中央で癒合し持続牽引することで組織は伸張された。同部分の組織を非牽引群と牽引群とで免疫組織学的に検討することにより腱・靱帯様組織への培養が可能となっているかの確認を行った。培養期間は牽引培養開始後4週・8週間として、それぞれの期間における非牽引群と牽引群の組織の比較を行った。 検討項目としては1)マッソントリクローム染色、2)Scleraxis、3)Tenaicin Cの免疫染色を施行した。1)においてはコラーゲン線維が染まるが、そのコラーゲン線維の配列が腱組織特有の波状構造を認めた。2)腱組織特有の転写因子として知られるScleraxisは牽引群において細胞質がよく染まっており、4週と比較して8週のサンプルでより強い浅色を認めた。3)TenaicinCも同様にコラーゲン線維の分布と同様の染色状況を示し波状に染色されていた。以上の検討項目から腱様組織に近い組織が作成可能となったと考えられた。現在培養の張力・牽引期間などの牽引条件を様々にふって、組織作成への至適な牽引条件の策定を行い、作成されたサンプルの免疫組織学的検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画に示した通りに進捗している
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Strategy for Future Research Activity |
培養条件の選定を行う。
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