2017 Fiscal Year Research-status Report
円筒形チタン細繊維を用いた腱・骨結合部の再生-ミニブタを用いた膝ACL再建-
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16K10877
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
丸毛 啓史 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (70199925)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 亮 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (20439772)
齋藤 充 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (50301528)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 円筒形チタン細繊維 / 円筒形チタンウエッブ / enthesis / ミニブタ / 再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
自家腱組織を用いた膝前十字靱帯(ACL)再建術後、早期のスポーツ復帰を目的として、再建靱帯(r-ACL)の成熟を促進する手法の検討がなされているが、現時点では解決すべき問題点が多く存在している。今回の目的は、円筒形に加工したものに加えて、円盤状に加工したものを大型動物(ミニブタ)の骨孔部に用いてenthesisの再生を図り、強固な固定を早期に獲得できるかを検証し、さらに移植腱の成熟過程を長期観察することにより、臨床応用が可能であるかの最終的な検討を行うことにある。 成熟したクラウン系ミニブタ25ヵ月齢の膝関節に自家膝蓋腱(PT)を用いた膝ACL再建術を行う。常法に従い、本来のACLを切除した上で、自家PT内側3×25mmを有茎として採取し、中枢側を外径6mm、内径3mm、長径10mmのチタンウェッブ(TW) 内腔に挿入した。次に、脛骨内側から関節内ACL付着部に向かって骨孔を作製した。その際、ACLは付着部を含めて予め液体窒素処理を加えた後に中央部で切断し、骨孔内に挿入したPT中枢端とACLとの末梢端を緊張下に縫合した。最後に、PTの有茎部分を切離し、脛骨にステープルで固定した。この際、移植PTの両端をTWに通し、大腿骨および脛骨骨孔部へと挿入した。また、反対側の膝も同様に処理を行うが、予め遊離で採取した自家PT内側3×10mmの片方をACLの断端に端々縫合し、もう一方の端に円盤状TW(直径6mm,厚さ3mm)に逢着し脛骨の骨孔に引き込みながら、関節腔側の骨孔よりやや末梢で緊張下に固定した。 24週群では、TWの中に骨の形成を認め、やや線維の乱れが観られるが、腱線維の骨への付着は観察された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の目的である『TWが臨床応用可能であるかを最終判断する』ために形状の異なるTW(円筒状や円盤状など)を比較対照として作製する過程が、予定通りにできず時間を要してしまった。そのため、モデル作製が実験計画より、かなり遅れて開始することとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、術後36週で屠殺し、採取した組織をHE染色ならびにVillanueva Goldner染色を行う予定でいる。
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