2018 Fiscal Year Annual Research Report
Research on corrosion resistance evaluation and cell adhesion improvement as implant material of Ti-Ta-Sn
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16K10883
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
三木 将仁 埼玉大学, 研究機構, 専門技術員 (90515066)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 真史 埼玉大学, 理工学研究科, 名誉教授 (20112667)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 細胞接着 / UV |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,Ti-23Ta-3Sn(at%)合金表面の親水性を改善し生体親和性を高める目的で,UV照射による表面改質を行った.Ti-Ta-Sn合金基材上の細胞親和性評価には,ウシ肺動脈血管内皮細胞を用いた.評価方法として,細胞播種後5時間における初期細胞接着数,および播種後6時間におけるずり応力を用いた細胞接着強度試験を行った. その結果,親水性の評価では照射5分後から親水性の向上に効果が見られ始め,照射時間が長くなるほど接触角は小さくなった.13時間以上の照射で接触角の大きさは1°を切り,24時間の照射で接触角がほぼ0°の超親水性表面となった.初期細胞接着試験では,Ti-Ta-Sn合金表面の親水性を超親水性まで高めることで,血管内皮細胞に対する初期細胞接着性が向上する可能性が示唆された.また,ずり応力を用いた細胞接着強度試験では,Ti-Ta-Sn合金基材に対して血管内皮細胞は,15 dyn/cm2のずり応力ではUV照射無しと24時間照射した試験片の両者において,ほぼ剥離せず接着状態を維持していた.20 ~25 dyn/cm2では,細胞がUV照射無しと24時間照射した試験片の両者において60 %程度残留しており,シリーズ間に有意な差は認められなかった.さらに,残留率50 %となるずり応力の値を細胞の接着強度とみなすと,本条件下では20~25 dyn/cm2付近がこれに相当すると推察される.
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