2016 Fiscal Year Research-status Report
臨床応用を目指した骨組織における神経-血管機能の解明
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16K10893
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Research Institution | Tokyo Seiei College |
Principal Investigator |
福田 亨 東京聖栄大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (20301492)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 骨代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
骨は運動・支持器官としての強度と血中カルシウム濃度の恒常性を保つため、一生涯にわたり形成と破壊を繰り返している。近年の高齢化社会の進展に伴い、骨粗鬆症や関節リウマチ、変形性関節症等、正常な骨代謝の破綻を起因とする疾患の患者数は飛躍的に増加しているが、その病態の解明や創薬研究については進展していない。従って、骨代謝の分子メカニズムを解明し、その成果を臨床や創薬に還元することが社会的な急務となっている。骨代謝は形成と吸収のバランス制御により恒常性が維持されている。本申請者ははこれまでに神経系による骨代謝調節機構に着目し、骨組織における神経ペプチドの生理的意義を明らかにしてきた。さらに神経反発因子として広く知られているSemaphorine3A(Sema3A)が骨、皮膚をはじめとしたあらゆる臓器への神経系の浸潤を促進すること、Sema3A神経特異的欠損マウスが感覚神経系の形成の低下による骨量の低下を呈することを報告した。また、予備的な検討からSema3A神経特異的欠損マウスでは、骨への血管の侵入が低下していることを見出した。神経系と血管系はネットワークを形成し、その機能発揮には両者の相互依存性が必要とされている。そこで、本研究では、神経ガイダンス分子Sema3Aシグナルに着目し、個体レベルでの骨代謝調節における血管-神経ネットワークの機能解明を行う。 本申請者は研究課題開始年度に所属の異動があったため、本年度は実験環境および研究機器の拡充を行い、課題実施のための研究環境整備に注力した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本申請者は本研究課題の開始年度に所属を異動した。 新たな所属先では本申請課題に類似した研究が行われておらず、使用できる機器類がほとんど無い状態であったため、該当年度は実験機器の拡充を図った。また、本申請課題には遺伝子組換え実験が含まれているため、所属機関内に設置された遺伝子組換え実験安全委員会等における時実験計画の承認が必須であった。しかし、これまで現所属機関内では遺伝子組換え実験が行われておらず、遺伝子組換え実験安全委員会等が設置されていなかったため、必要な承認を得るに至らなかった。上述の理由により、申請課題の進捗が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度はまず、該当する実験の実施に必要な承認を得るため、遺伝子組換え実験安全委員会等の設置を進める。また、更なる実験機器の拡充を図ると共に、遺伝子組換え実験に該当しない範囲での培養細胞を用いた実験を早急に開始する。また、必要な機器が使用できるよう、他機関との連携体制を整え、実験を実施する。
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Causes of Carryover |
本年度は研究設備の充実に注力したが、購入する物品を精査、厳選し、効率的な運用を心がけたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
前年度と同様に実験試薬等を厳選、使用することで、研究成果を出すための予算の効率的使用を行う。
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