2018 Fiscal Year Annual Research Report
Revealing mechanism of delayed bone union by glycation stress and development new drug
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16K10896
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
松原 秀憲 金沢大学, 医学系, 助教 (10507057)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 糖化ストレス / ピリドキサミン |
Outline of Annual Research Achievements |
In vivo; CNT群,CNT+Pyr群と比し,DM群とDM+Pyr群は,体重,随時血糖,HbA1c で有意差を生じ,糖尿病状態となっていることが確認された. DM群とDM+Pyr群では糖尿病状態に有意差を認めなかった (p= 0.86).骨欠損部でのCT値はCNT群に比べ,DM群では,観察中のすべての時点で有意に低下していた.CNT群とCNT+Pyr群の間でCT値に差はなかった.一方,DM+Pyr群は,DM群とは修復過程早期の3,7日目でDM群よりも特に優位に上昇していた(p<0.01).また,DM群とDM+ Pyr群間のHbA1cとday7でのCT値で相関図を作成とすると,DM群でみられた負の相関がDM+Pyr群では緩和されている.組織学的には,DM群ではCNT群,CNT+Pyr群に比べて,骨孔は閉鎖しておらず,修復段階にあった.それに対して,DM+Pyr群では骨孔は塞がっており,骨修復状態はCNT群とほぼ変わらない状態まで回復していた. In vitro; 細胞培養系で検証すると, 培養MC3T3 細胞はMG処置でALP活性は有意に抑制していた(p<0.05).そこに、Pyr 3.0 mM添加することでALP活性は分化誘導のみの状態まで回復していた. 今回の研究では,糖化ストレスが原因と考えられる骨癒合遅延,骨芽細胞の分化阻害に対して,Pyrを用いて骨代謝を促進させることができた.PyrはVit.B6の一種であり,抗糖化ストレス作用を持つ.本研究でも,MG添加により,MC3T3細胞のALP活性は低下し,分化誘導は阻害され,骨芽細胞の働きを妨げられていた.これらの現象に対して,Pyrを添加することにより,MC3T3細胞のALP活性は改善しており,Pyrの効果でMC3T3は分化誘導できたと考えられた.
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Research Products
(1 results)