2017 Fiscal Year Research-status Report
関節リウマチにおける傍関節性骨髄変化の病態と関節破壊に及ぼす影響
Project/Area Number |
16K10898
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
伊藤 宣 京都大学, 医学研究科, 准教授 (70397537)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 関節リウマチ / 変形性関節症 / MRI / bone marrow lesion |
Outline of Annual Research Achievements |
人工膝関節全置換術を行った連続的な42例について、手術前日にPeteflyらの方法(Petefly CG et al, Osteoarthritis Cartilage 2008)に準じて術側膝関節のMRIを撮像した。同時に、臨床評価、機能評価、X線撮影、CTの撮像を行った。MRI上のbone marrow lesion(BML)の評価は、Whole-organ Magnetic Resonance Imaging Score (WORMS)の方法に準じて行い(Peterfly CG et al, Osteoarthritis Cartilage 2004)、大腿骨内側および外側で3か所、脛骨の内側および外側でそれぞれ3か所、さらに脛骨顆間部および膝蓋骨内側、外側の計15か所について評価を行い、それぞれを0~3の4ポイントでグレーディングを行った。このうち22例については、脛骨の各部位について組織サンプルとマイクロCT用骨サンプルを採取し、組織学的評価とマイクロCTによる評価を行った。 total BML scoreは、膝伸展および屈曲角度と中程度の負の相関を示した。膝伸展筋力とは弱い正の相関を示した。また脛骨顆間部においては、疼痛のスコアと弱い正の相関を示した。X線の評価とはいずれの部位も有意な相関はなかったが、前十字靭帯損傷の有無とは、いずれの部位のBML評価も有意な差を認めた。すなわち、前十字靭帯損傷があるほど、BMLスコアは高値であった。 骨マイクロCTでは、BMLが0、1の群と、2、3の群ではBV/TV、Tb.Th.などの有意な差があり、反応性の骨硬化が疑われた。HE染色でも不均一な骨梁構造を認めた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在、解析をほぼ終えて、論文作成中である。
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度の前半に論文投稿を行う。査読者から指摘のあった部分については、追加解析を行う。
|