2018 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis for preventing femoral head collapse in osteonecrosis of the femoral head
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16K10906
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
本村 悟朗 九州大学, 大学病院, 講師 (50529857)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 大腿骨頭壊死 / 骨頭圧潰 |
Outline of Annual Research Achievements |
骨壊死に対する生理的修復反応の結果生じる壊死境界域の骨硬化性変化が骨頭圧潰(陥没)発生に重要であるという観点の元 、圧潰前骨頭における骨頭関節面の 応力分布と境界域外側端における修復反応との関連を3次元有限要素法を用いて応力解析を行った結果、境界域に骨硬化性変化を伴わないStage1では軟骨直下の 応力分布に明らかな変化を認めなかったのに対して、境界域に骨硬化性変化を伴うStage2では境界域に応力集中を生じることを証明した。合わせて、両者におけ る骨微細構造上の違いも明らかにした。本研究結果は、整形外科の代表的な英文誌であるJournal of Orthopaedic Research (IF: 3.414)に掲載された。 大腿骨頭壊死症は骨壊死が発生した後に軟骨下骨折を生じて発症し、その後骨頭圧潰に至ると考えられている。発症していてもX線では骨頭の球形形態が保たれ ている症例も散見されるが、未発症の大腿骨頭壊死症との違いについてはこれまで検討されていなかった。我々は、X線上圧潰を認めない大腿骨頭壊死症例を対象に調査し、疼痛の有無とMRIにおける骨髄浮腫の有無との関連を明らかにした。これは、現在世界中で盛んに行われている圧潰予防を目的とした骨頭穿孔術の適応を決める上で非常に重要な知見であり、Radiology系の代表的な英文誌であるEuropean Journal of Radiology (IF: 2.843)に掲載された。 大腿骨頭壊死症の重要な鑑別疾患である大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折は時に急激な骨頭圧潰進行を来すことがある。術中に採取した関節液と骨頭標本を解析した結果、骨頭圧潰進行を来す大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折では破骨細胞活性が上昇しており、このことが急速な股関節破壊と関連していることが示唆された。本研究結果は、整形外科の代表的な英文誌であるJournal of Orthopaedic Research (IF: 3.414)に掲載された。
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Research Products
(11 results)